伝説のフリーキック
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試合: 1999年12月11日、Jリーグチャンピオンシップ第2戦・清水エスパルス対ジュビロ磐田。 1999年の年間優勝を賭けたホーム・アンド・アウェー(全2試合)で行われたJリーグチャンピオンシップ第二戦、清水のホーム日本平スタジアムでジュビロ磐田と対決。試合はチャンピオンシップ史上初の静岡ダービーとなったことや、第一戦で清水が敗北を喫していたことなどから、立ち上がりから激しい展開を見せる。前半34分、中山雅史が前線からプレスをかけ、西澤淳二からボールを奪取。守備の乱れから服部年宏のミドルシュートが決まり、アウェイのジュビロ磐田が一点を先制する。わずか3分後の前半37分、三浦文丈がアレックスに対してファウル。この際、三浦の執拗なマークに苦しんでいたアレックスが、報復行為で一発退場を受け、早くも0-1かつ10人で戦わなければいけない状況に。1999年シーズンのステージ優勝はアレックス抜きには語れないほどその存在は大きく、絶望的な雰囲気が漂う日本平スタジアム。アウェイ側ゴール裏の磐田サポーターが、「蛍の光」を合唱する中、澤登が一人そのファウルで得たFKをセットする。ゴール左45度、25メートルの距離からファーサイドヘ蹴り上げたボールはGKのタイミングを外すと、弧を描いてゴール右隅に突き刺さった。「通常だと自分はあまり狙わない距離だが、アレックスが退場して感情が高ぶり狙ってやろうと思った、決める自信があった」と話す、この直接FKの得点は、失点、退場、同点とその間わずか5分程の出来事であったが、先制された直後に試合を振り出しに戻しただけでなく、アレックス退場により停滞したチームのムードを払拭する値千金の一撃であり反撃の狼煙となるゴールとなった。また、その直後に失点に繋がるミスを犯した西澤淳二に声をかけている姿が印象的であった。そのFKは「伝説のフリーキック」と呼ばれ、澤登の象徴的なプレーとして後世に語り継がれている。
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