休戦協定の内容
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双方の戦闘状態は、休戦協定第25条の通り、10月31日木曜日の正午に終了する。 オスマン帝国は、アナトリア半島の外にある要塞を明け渡し、ダーダネルス海峡とボスポラス海峡を管理する要塞を占領する権利を連合国に認める。 また、もし無秩序状態が起こり、連合国の安全に対する脅威となる場合は、オスマン帝国の領土のいかなる部分も占領できる権利を連合国に認める。 オスマン帝国軍は、自ら武装解除されることを認める。 オスマン帝国は、港湾・鉄道・その他戦略的要地に対する使用権を連合国に認める。 カフカス地方では、オスマン帝国軍が大戦前の国境まで撤退しなければならない。 この休戦協定は、表面上はオスマン帝国とイギリスとの間で結ばれているが、ほとんどの条文は同年10月7日の連合国の会議で決められた内容であった。しかし、イギリスがオスマン帝国と交わした最終的な条文には大きな変更点もあった。まず、当初案では、オスマン帝国軍はキリキア(戦後のフランス勢力圏)からの即時撤退が求められていたが、イギリスによる最終案では治安維持のためのオスマン軍の残留が認められていた。また、連合国軍がオスマン帝国内の要地を占領できる権利については、「連合国の安全が脅かされた場合」という文言が追加され、トルコ国内の反乱への対応だけでなくロシア内戦への干渉のためにもオスマン帝国内の要地を使用できるという含みを持たせた。
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