伊藤忍 (陸軍軍人)とは? わかりやすく解説

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伊藤忍 (陸軍軍人)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/06 01:42 UTC 版)

伊藤 忍いとう しのぶ
生誕 1894年3月15日
日本 宮城県仙台市
死没 (1995-11-17) 1995年11月17日(101歳没)
所属組織  大日本帝国陸軍
軍歴 1915 -
最終階級 陸軍中将
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伊藤 忍(いとう しのぶ、1894年明治27)3月15日[1] - 1995年平成7年)11月17日[2])は、日本陸軍軍人。最終階級は陸軍中将陸軍運輸部内で上陸作戦の専門家として認められた人物[3]

経歴

宮城県仙台市出身。1915年(大正4年)5月、陸軍士官学校(27期)を卒業[1][4]。同年12月、歩兵少尉に任官し歩兵第49連隊付となる[4][5]1923年(大正12年)11月、陸軍大学校(35期)を卒業し、参謀本部外国戦史課などで勤務した[1][6][7]

1937年(昭和12年)8月、近衛師団参謀に就任[6]1938年(昭和13年)7月、歩兵大佐に進級し、同年7月、第17師団参謀長に転じ日中戦争に出征[1][6]宜昌作戦などに参戦した[1]1940年(昭和15年)8月、第14師団司令部付となり満州に赴任[6]。同年9月、歩兵第66連隊長に就任し帰国した[1][6]

1941年(昭和16年)7月、船舶輸送司令部隷下の第1揚陸団長に転じ、同年8月、陸軍少将に昇進し太平洋戦争を迎えた[1][6]。伊藤は上陸作戦の専門家の一人とされ、第14軍指揮下で比島作戦に参加[3]。第1揚陸団の一部はコレヒドール島攻略に当たり、本隊は第16軍の指揮下に入り蘭印作戦に従事した[3]

1942年(昭和17年)8月、第1揚陸団が第1船舶団に改編され、引き続き団長を務めた[1][6]ケ号作戦に従事。1943年(昭和18年)2月、船舶練習部付となり、船舶司令部付を経て、1944年(昭和19年)2月、第2船舶輸送司令官に就任[1][6]1945年(昭和20年)4月、陸軍中将に進んだ[1][6]1947年(昭和22年)11月28日、公職追放仮指定を受けた[8]

1995年(平成7年)11月17日、心不全により満101歳で死去[2]

逸話

  • 比島作戦参加のため宇品から台湾に出発する朝、下宿で朝食をとっていたとき一羽の白鷹が部屋の中を数回巡って飛び去ったという[3]
  • 小金井市の自宅の庭に白鷹神社を建立し、毎朝、ガダルカナル島の戦死者の冥福を祈っていた[9]

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j 『日本陸軍将官辞典』87頁。
  2. ^ a b 『現代物故者事典 1994~1996』。
  3. ^ a b c d 『陸軍船舶戦争』201頁。
  4. ^ a b 『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』369、376頁。
  5. ^ 『官報』第1022号、大正4年12月27日。
  6. ^ a b c d e f g h i 『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』376頁。
  7. ^ 『日本陸海軍総合事典』第2版、575頁。
  8. ^ 総理庁官房監査課編『公職追放に関する覚書該当者名簿』日比谷政経会、1949年、「昭和二十二年十一月二十八日 仮指定者」36頁。
  9. ^ 『陸軍船舶戦争』204頁。

参考文献

  • 秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
  • 福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
  • 外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。
  • 松原茂生・遠藤昭『陸軍船舶戦争 - 船舶は、今も昔も島国日本の命綱』戦誌刊行会、発売:星雲社、1996年。
  • 日外アソシエーツ編『現代物故者事典 1994~1996』日外アソシエーツ、1997年。



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