伊和神社 (松本市)とは? わかりやすく解説

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伊和神社 (松本市)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/08 12:51 UTC 版)

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伊和社

境内の社叢と社殿
所在地 長野県松本市大字惣社539
位置 北緯36度14分18.15秒
東経137度59分27.51秒
座標: 北緯36度14分18.15秒 東経137度59分27.51秒
主祭神 大己貴命
社格 (推定)信濃国総社
村社
創建 不詳
例祭 5月3日[1]
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鳥居

伊和神社(いわじんじゃ)は、長野県松本市にある神社信濃国総社と推定され、旧社格村社

正式名称は「伊和社(いわしゃ)」であるが、一般には「伊和神社」と表記される[2]

祭神

歴史

古代国司は各国内の全ての神社を一宮から順に巡拝していた。これを効率化するため、各国の国府近くに国内の神を合祀した総社を設け、まとめて祭祀を行うようになった。当社はそのうちの信濃国の総社と推定される。信濃国の総社は、古くは信濃国分寺信濃国分尼寺の立つ上田市付近にあったが、平安時代初期に松本市に移ったと考えられている[4]

当地は古くより「惣社(そうざ)」と言われたことから、当地に総社があり、付近には国府があったと推定される[5]。また、国府にある国印と正倉の鍵を祀る「印鑰社(いんやくしゃ)」から、「印」が「伊」に転じ、「鑰」が「輪」に書き間違えられ、「伊和」になったとする説がある[5]

一方、兵庫県伊和神社播磨国一宮)から伊和明神(= 大国主命)を遷座したという説もある[5]江戸時代の『信府統記』には「惣社六社大明神」とあり、地頭の山家薩摩守(本姓は折野氏)が播磨国姫路の惣社大明神を勧請、のち荒廃したが享保年間(1716年-1736年)に再興したという[6]。ただし実際には、山家薩摩守の草創とするのは誤りで、伊和神が古くからの信濃総社に合祀されたものと見られている[6]

明治に入り、近代社格制度では村社に列した。また、神饌幣帛料供進神社に指定された[7]

摂末社

  • 蚕影神社(こかげじんじゃ) - 本殿向かって左隣鎮座。養蚕が盛んな頃、養蚕農家が増産を祈願して建立した。
  • 総社伊和大明神 - 本殿向かって右側鎮座。同型の祠が五社並ぶ。
    • 臼井貞光社
    • 坂田金時社
    • 源頼光社
    • 渡辺綱社
    • 卜部季武社

境内

境内には十数本のケヤキの古木があり、植栽されたと見られている[1]。入り口の2本は、かつては県の天然記念物の指定を受けていた。現在は樹勢の衰えもあり、市の天然記念物に指定されている[1]

文化財

松本市指定天然記念物

  • 伊和神社のケヤキ群 - 昭和50年11月11日指定。

現地情報

所在地

脚注

  1. ^ a b c 伊和神社のケヤキ群(松本市文化財ホームページ)。
  2. ^ 正式名称は松塩筑支部(長野県神社庁)によるが、境内説明板や文化財表記は「伊和神社」である。
  3. ^ 伊和神社(玄松子<個人サイト>)。
  4. ^ 『長野県の地名』信濃国節。
  5. ^ a b c 境内説明板。
  6. ^ a b 『長野県の地名』惣社村項。
  7. ^ 境内の石碑より。

参考文献

  • 境内説明板
  • 『日本歴史地名体系 長野県の地名』(平凡社)松本市 惣社村項

関連項目

  • 科野大宮社 (長野県上田市) - 当社と同じく信濃国総社と推定される。

外部リンク




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