人間心理とスカトロジー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/10 22:08 UTC 版)
「スカトロジー」の記事における「人間心理とスカトロジー」の解説
人間にとって糞便や尿は、日常的に目にする物であると共に、衛生面から見て決して好意的には語られない物であるが、人格形成においては、幼児期の最も基本的な社会性の教育過程である排泄訓練を通して、個人の秘密や主体性の確立といった自我の成長を遂げる。 個人や自我という概念は、他人と自身の間にある種の意識面における敷居を設け、自分だけの秘密を持つことから始まるが、排泄行為とは、排泄物を個室にこもって出し、自分で処理(水洗便所においては、排水することで下水などに流す作業)することで、世間一般の社会から自分の排泄物を隠す作業に他ならない。ゆえにこれらの行為を通じて、人は世間に対して、一定の秘密を持つことになる。結果、排泄訓練教程を終えた児童は、等しく自己と他人の存在を意識し、自我とその他の間に境界を築き始める。 その一方で、排泄行為やそれら生理現象によって派生する事態は性別の区別無く、性的な発育段階においては様々な偶発的事件により、性的興奮を覚える転機となることも多く、自身の放尿や排泄行為に性的な快感を覚える者や、他人のこれら行為に性的興奮を催す者も少なくは無い。特に排泄行為は最もプライバシー上で他人に侵されることの厭われる物であるため、ある種の支配欲の変形として、他人のこれら行為を見たがる者もある。
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