人名・件名の並べ方
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 22:20 UTC 版)
「公用文作成の要領」の記事における「人名・件名の並べ方」の解説
本通達では「第3 書き方について 」の5において、人名や件名の並び順は五十音順に並べるようにとされている。しかしながら実際の公用文においては、人名や件名を並べる場合、本通達で定められている「五十音順に並べる」やり方のほか、次のようなさまざまな並べ方があり、状況に応じて使い分けられている。 人名を列挙するとき、官職等を基準に高い地位にある者から並べたり、先任者や年長者から並べる(いわゆる「建制順」または「権勢順」と呼ばれる順序)。 件名を列挙するとき、申請日時や許認可日時など、案件の発生日時や案件が終了した日時などの特定の日時を基準にして、古いものまたは新しいものから順に並べる。 最も重要と思われる事項からはじめて順次より重要でないと思われる事項を並べる。 都道府県名を列挙するとき、北海道を先頭にして順次地理的に北から南にいくように並べ、最後に沖縄県がくるようにする(「都道府県コード順」または「北南順」と呼ばれる順序)。 列挙された人名や件名に外国人の人名や海外の地名などカタカナ表記の人名や件名が多く含まれる場合や、外国や国際機関が作成した文書と整合性をとる必要性が高い場合には、それぞれの項目を原語または英字で表記したものをアルファベット順に並べる。 本通達でのこの規定は、文言上は人名や件名を並べる場合には無条件にすべて五十音順にすべきであるということになっているので、この規定はあまり守られているとは言えない。ただし、一般的にはこの規定は人名や件名を並べる場合に、中世以来の日本語の公文書を含むさまざまな文書で広く行われてきたいろは順を使用するのをやめて五十音順にすべきという趣旨であると考えられていて、現在ではいろは順が公用文において使用されることはほとんどなくなったことから、その限りではこの規定はよく守られていると言える。
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