交換駅の棒線化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/22 08:38 UTC 版)
交換施設を持たない駅を棒線駅といい、既存の交換施設を撤去することを棒線化という。かつては自動化や遠隔操作に関わる技術が確立されていなかったため、また、その当時の名残のため、交換施設を持つ各駅毎に係員を配置し、信号操作や進路操作を担当させる必要があった。このため、利用者や列車本数の減少などに伴う合理化を目的として、利用者の少ない駅が棒線化されることがある。ホームが1面1線しかないにもかかわらず、駅の前後の線路に一見不必要な緩く短いS字形(または逆S字形)カーブがある場合は、かつてその場所に分岐器があり、その駅に交換施設があった名残であることが多い。 ただし、地形や用地の事情によるなど交換施設とは直接関係ないことや、逆に将来の行き違い線の設置を見込んで最初からこのような構造になっている場合もあり、後者の事例として若桜線は国鉄時代には路線自体が1つの閉塞で全駅行き違い不可だったが、中間の全駅に行き違い用の用地があり、本線はSカーブを描いていた。このうちの八東駅は第三セクター後の2020年に実際に行き違い設備が設置されている。 一度棒線化された交換施設そのものが復元されることは稀であるが(例として函館本線の目名駅、南海高野線の下古沢駅がある)、後年の複線化の際に、跡地や残存していた旧施設の一部が再活用される例はある[要出典]。 また、バリアフリー化のため、交換施設の跡地をエレベーター・スロープ・多目的トイレの設置スペースに転用することもある。
※この「交換駅の棒線化」の解説は、「列車交換」の解説の一部です。
「交換駅の棒線化」を含む「列車交換」の記事については、「列車交換」の概要を参照ください。
- 交換駅の棒線化のページへのリンク