交換記憶
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/24 14:28 UTC 版)
スパロウのグループは、人々はコンピュータを信頼することにより、情報を容易に共有し、後からでも利用できると思ったことは忘れることが可能であり、情報そのものよりも、その場所を覚えていることから、これを交換記憶(英語版)の一種であるとし、人とコンピュータが「相互接続のシステム」になりつつあると主張している。すなわち、社会的ネットワーク内で誰が知っているのかを学習するという、従来の交換記憶と根本的には同様のプロセスが、コンピュータが何を記録しており、どうやってそれを探すかを網羅するよう拡張されたとしている。 コンピュータへの依存は、情報を処理し、習得することの妨害となる懸念がある。加えて、インターネット検索を通じて知識を得た人は、それを思い出す自信が持てず、インターネット検索行為自体が、さらなるインターネットの利用の動機となり得ることが示されている。 一方では、グーグル効果が交換記憶の一種であることを疑問視する研究者の声もあり、人とコンピュータ間での相互作用の発生に異議を唱えている。すなわち、コンピュータネットワークやインターネットは、分散認知システムではなく、記憶を呼び起こしたり、情報を容易に調べるために利用される単なる道具である。従来の交換記憶とは異なり、インターネットが消滅しても情報は消えることなく、見つけるために手間が掛かるだけであると主張している。
※この「交換記憶」の解説は、「グーグル効果」の解説の一部です。
「交換記憶」を含む「グーグル効果」の記事については、「グーグル効果」の概要を参照ください。
- 交換記憶のページへのリンク