亜種・レース
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 03:24 UTC 版)
ワピチは、地域ごとにいくつかの亜種・レースに分けられる。全亜種をアカシカC. elaphusに含めるときも()内の亜種・レースのラテン語名は同じ。 アメリカアカシカ亜種 (C. c. canadensis) は、次の6レースに分類される(内2種類は絶滅)。なお、英語名の'Elk'の表記はヨーロッパでは'Wapiti'など別表記。 ルーズヴェルトワピチ Roosevelt's Elk (roosevelti) カリフォルニア州からカナダブリティッシュ・コロンビア州まで連なる北アメリカ大陸西海岸のカスケード山脈に生息する。アラスカにも移入されている。北アメリカ亜種の中で最も大型。最も大型であった記録は、アラスカの雄の例で体重 591kg(1,300lbs)である。 テュールワピチ Tule Elk (nannodes) カリフォルニア州中央部に生息。北アメリカ亜種のレース中で最も小さい。東北アジア亜種とは同じくらいの大きさ。 マニトバワピチ Manitoban Elk (manitobensis) 北部グレートプレーンズに生息。 ロッキー山脈ワピチ Rocky Mountain Elk (nelsoni) ロッキー山脈の西に生息 ヒガシワピチ Eastern Elk (canadensis) - 絶滅 アメリカ合衆国東部に生息していた。 メリアムワピチ Merriam's Elk (merriami) - 絶滅 アメリカ合衆国南西部・メキシコに生息していた。 アメリカアカシカに比べて情報が少ない。各日本名は英名からの仮訳である。東北アジア地域のワピチは、しばしば英語では maralと表記される。しかしながら、maralとは主に東欧から中東に生息するアカシカのことを指すものであるので注意が必要である(C. elaphus ssp.maralはトルコ・イランに生息するアカシカの亜種)。 シベリアワピチ Siberian Wapiti, Altai Wapiti (sibericus) 満州ワピチ Manchurian Wapiti, Isbura (xanthopygos) 中国・朝鮮半島からバイカル湖付近まで分布。体色はアメリカアカシカより濃く赤みを帯びる。成獣でも夏の体色には背中にいくつかの斑点が残る。 蒙古ワピチ Alashan Wapiti (alashanicus) 全てのワピチの中で最も小型な亜種。DATA DEFICIENT @ IUCN Red List ver 2.3 (1994) 青海ワピチ(白臂鹿)M'Neill's Wapiti (macneilli) チベットワピチ Shou (wallichii) DATA DEFICIENT @ IUCN Red List ver 2.3 (1994) 天山ワピチ Tien Shan Wapiti (songaricus) 甘粛ワピチ Kansu Wapiti (kansuensis)
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