二段階昇圧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/01 23:48 UTC 版)
福島幹線の内、福島第一原子力発電所から新福島変電所設置予定地(当時双葉開閉所)までは27万5000Vの設備で建設され昇圧の対象とはなっていない。『動力』1971年7月号の川路恭郎(東京電力技術部系統計画課長)の投稿記事によると、この理由は当時の50万V系統建設の考え方にあった。海岸沿いに建設される発電所からの送電に際しては、下記の2点、 50万V系統の設備形成と電源開発時期相互の兼ね合い 臨海地域における耐塩害設計上の技術的問題 から内陸10km程までは27万5000Vで送電し、昇圧変電所を設置して50万Vに昇圧する2段階昇圧方式をとっていたのである。しかし、耐塩害設計の進歩によりこの方式は近い将来には発電所から直接50万Vで送電する形に改められ、同発電所関連でも後年5・6号機の送電用に建設された新双葉線ではそのようになった。『福島県史 第18巻』は技術的課題として電波障害、静電誘導、耐アーク性、絶縁設計等を挙げ単純な27万5000V設計の延長では不十分であり、実際の昇圧送電開始までにまだ未解決の事項が残っていたとしている。
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