事務弁護士との違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/09 01:49 UTC 版)
歴史的に、法廷弁護士と事務弁護士の違いは、代理人 (attorney) であるかどうかという点にある(現在のイングランドおよびウェールズでも、それが引き継がれている)。つまり、事務弁護士は法律的に依頼者の代わりに行為することができ(契約への署名など)、裁判所に申立てを行ったり相手方に対する書面を書いたりして訴訟を追行することができる。これに対し、法廷弁護士は代理人 (attorney) ではなく、通常、法又は職業規範上(あるいはその両方により)、訴訟を実行 (conduct) することは禁止されている。すなわち、法廷弁護士は法廷で依頼者のために弁論を行うが、それは事務弁護士からその権限を与えられた場合に限られる。 また、法廷弁護士は、判例についてのより専門的な知識を有している場合が多い。一般的な業務を行う事務弁護士が特殊な法律問題に行き当たった場合、その論点について法廷弁護士の助言 (opinion of counsel) を求めることがある。 法廷では、法廷弁護士は見た目で事務弁護士と区別できるようになっている場合が多い。例えば、アイルランドやイングランドおよびウェールズでは、法廷弁護士は通常馬の毛のかつら(ウィッグ)、固い襟、ベルトとガウンを着けている。2008年1月現在、ソリシター・アドヴォケイトもウィッグを着けることが許されているが、ガウンが法廷弁護士と違っている。
※この「事務弁護士との違い」の解説は、「法廷弁護士」の解説の一部です。
「事務弁護士との違い」を含む「法廷弁護士」の記事については、「法廷弁護士」の概要を参照ください。
- 事務弁護士との違いのページへのリンク