予備役の兵器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/07 21:55 UTC 版)
軍隊においては人員だけでなく、艦艇や航空機も予備役が存在する。銃などの小型武器はもともと、予備兵器として倉庫に長期間保管されるのが通例であるが、艦艇・航空機は機構の複雑性から維持整備費がかさみ、保管にも特別な配慮が必要である。そこで、モスボールと呼ばれる保管技術が確立されている。屋外保管は腐食が進むため屋内保管が望ましく、雨の降らない砂漠に飛行機を駐機しておく基地、通称「飛行機の墓場」も存在している。これらは必要があれば、整備・改修の上でふたたび軍に就役するが、耐久年数や予備役に属する数の問題などにより需要がなくなれば除籍され、軍務から外される。その後は転用可能な部品を取り外してから、スクラップとして解体処理されるのが普通だが、他国に供与・売却されたり、博物館などの展示品として余生を送る兵器もある。 海外においては、予備役から就役を果たした中で記録的に有名なものに戦艦ニュージャージーがあり、太平洋戦争から始まり、朝鮮戦争、ベトナム戦争、レバノン内戦と、ひとつの戦いが終わるたびに予備役艦とされ、4度の就役を果たしている。航空機ではF-117が保管されており、ステルス攻撃機としての需要が起これば再び就役するという体制をとっている。保管といってはいるが、事実上の予備役である。
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