主な過マンガン酸塩
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/14 02:03 UTC 版)
「過マンガン酸塩」の記事における「主な過マンガン酸塩」の解説
過マンガン酸塩類は消防法により、危険物・第1類に指定されている。 カチオンIUPAC名分子式融点比重CAS登録番号特徴カリウム potassium manganate(VII) KMnO 4 {\displaystyle {\ce {KMnO4}}} 50 ℃ 2.7 7722-64-7 赤紫色斜方結晶で、"chameleon mineral" とも呼ばれる。水への溶解度は比較的小さい(14 g/100 g、冷水)、エタノール中で分解する。医療の分野では殺菌剤や収斂剤として用いられる。染料としては木材を茶色に染める際に用いられる。記事 過マンガン酸カリウムに詳しく記述。 ナトリウム(3水和物) sodium manganate(VII) NaMnO 4 ⋅ 3 H 2 O {\displaystyle {\ce {NaMnO4\cdot 3H2O}}} 170℃(分解) 2.46 10101-50-5 ほとんど黒の赤橙色固体。水に易溶性で極めて潮解性が強い。エタノール中で分解する。3水和物か1水和物が市販されている。 アンモニウム ammonium manganate(VII) NH 4 MnO 4 {\displaystyle {\ce {NH4MnO4}}} 13446-10-1 赤紫色斜方結晶。乾燥した結晶は爆発しやすく、摩擦あるいは約 60 ℃以上で爆発的に分解する。 銀 silver manganate(VII) AgMnO 4 {\displaystyle {\ce {AgMnO4}}} 4.49 7783-98-4 光により分解しやすい。溶解度は約 9 g/L。エタノール中で分解する。ガスマスクの薬剤として使用される。 亜鉛(6水和物) zinc manganate(VII) Zn ( MnO 4 ) 2 ⋅ 6 H 2 O {\displaystyle {\ce {Zn(MnO4)2\cdot 6H2O}}} 23414-72-4 6水和物は褐色かかった紫ないしは黒色結晶。3倍の水に溶解する。医療の分野では殺菌剤や収斂剤として用いられる。 マグネシウム magnesium manganate(VII) Mg ( MnO 4 ) 2 {\displaystyle {\ce {Mg(MnO4)2}}} 10377-62-5 水に易溶な青みがかった黒色結晶。重合用の触媒として用いられる。 カルシウム calcium manganate(VII) Ca ( MnO 4 ) 2 {\displaystyle {\ce {Ca(MnO4)2}}} 140 ℃ 2.4 10118-76-0 水に易溶で、潮解性のある暗紫色の結晶。KMnO4 に CaCl2 を作用させるか、Al(MnO4)3 に Ca(OH)2 を作用させて製造する。医療の分野では殺菌剤や収斂剤として用いられる。 バリウム barium manganate(VII) Ba ( MnO 4 ) 2 {\displaystyle {\ce {Ba(MnO4)2}}} 220 ℃(分解) 3.77 7787-36-2 褐色がかった紫ないしは黒色斜方晶で水にやや溶けにくい。エタノール中で分解する。
※この「主な過マンガン酸塩」の解説は、「過マンガン酸塩」の解説の一部です。
「主な過マンガン酸塩」を含む「過マンガン酸塩」の記事については、「過マンガン酸塩」の概要を参照ください。
- 主な過マンガン酸塩のページへのリンク