主な生産地とシェア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/01 23:29 UTC 版)
イグサの日本における主な産地は熊本県八代地方であり、国産畳表の8~9割のシェアを誇り、また歴史的文化財の再生にも使用される高級品を出荷する。他には石川県、岡山県、広島県、高知県、福岡県、佐賀県、大分県でも生産されている。 1970年代においては、備後(備後表、広島県)産が価格、品質共に抜き出ていた。当時生産量の半数を占めていた熊本県は、品質向上を図るために人工着色剤を使った業者を摘発。手数料という名の罰金を集め、1974年に当時としては珍しい熊本県産畳表のテレビコマーシャルを流した。 近年、中国などの外国産の安価な畳表が多く輸入されるようになり、2001年には、ねぎ、生しいたけとともにセーフガードの暫定処置の対象となった。2007年以降、畳表の供給量に対し国産畳表の割合は20%前後にまで低下している。さらに住宅居室の洋化によって畳の需要が低下し、イグサ生産農家が減少し続けている。近年になり自然素材の見直しや健康志向の高まりによって再びその価値に注目が集まっており、国内産地ではさらなる品質の向上・高級化や需要拡大を目指している。熊本県農業研究センターはアグリシステム総合研究所に「いぐさ研究室」を設けている。いぐさ研究室と九州大学の研究によると、イグサの香りには人をリラックスさせる効果がある。熊本県主催の「いぐさセミナー」(2019年)では、イ草茶やイグサを使った茶室、内装材の試作品が披露された。
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