中石器時代第1期
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 15:59 UTC 版)
中石器時代第1期(紀元前20000年頃-紀元前12150年)は、オーリニャック文化か或いはレバント人の後期旧石器時代に続く時代である。オーリニャック文化の終期までには、石器にゆるやかな変化が起こり、細石器と細石刃を初めて見出すことができる。現在では、細石器を伴う文化はオーリニャック文化から区分されている。 レバント地方における第1期に属する小規模な遺跡の住民は、打製石器を遺している。その製品は、同一の石核から打ち出された細石刃で作られた小さい道具のものであった。更に、細石刃、彫器及び端削器が発見された。また、骨角器と台石も見つかっている。 過渡期 紀元前20000年から紀元前18000年頃の気候と環境の変動により、過渡期が始まった。東地中海のレバント地方はより乾燥化し、植生は森林が後退しステップに切り替わった。冷涼で乾燥した時代は、第1期の初頭に終了した。オーリニャック文化の狩猟採集民は、この変化に適応するため、これまでの生活手段を変更せざるを得なくなったと考えられている。 移行期 「w:Kebara Cave」も参照 第1期から第2期への移行の時期は、かなり明確にすることができる。レバント地方における第1期遺跡の終末は紀元前12150年であり、第2期遺跡の始まりは紀元前11140年に遡る。しかしながら、他の遺跡においては紀元前8930年と紀元前8540年からと、より遅れて始まったことを示している。紀元前10世紀には、ケバラ遺跡(ケバラ文化(英語版)、紀元前9200年)、エル・ワド洞穴遺跡(紀元前9970年、紀元前9525年)及びエリコ遺跡(紀元前9216年)の3つの遺跡に相当するようである。
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