中型ロングノンステップバス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/05 05:03 UTC 版)
「ノンステップバス」の記事における「中型ロングノンステップバス」の解説
この中型ロングノンステップバスは中型長尺車、中型10.5m車とも称し、中型バスの車体を伸ばして全長10.5m(一部には改造扱いで10.7m車も存在する)と大型車並みにしたバスである。そのため車体断面は中型バスと共通で、全幅は2.3mである。この中型10.5m車は、外観的には細長く車高が低いことから、「ウナギ」、「もやし」、「ダックスフント」などと呼ばれる。 中型バスがベースのため、大型ノンステップバスに比べ安価で、大型ワンステップバスと同程度の価格であるため、日野・レインボーHRを中心に全国各地のバス事業者で導入が急増し、大ヒットした。また車体が長い分ある程度の収容力はあり、大型ノンステップバスの代わりに使用される例も多いが、ホイールハウス間の通路が狭いこともあり、ラッシュ時の乗客流動は良くない。 日産ディーゼルは、元々存在したワンステップ中型ロング車JP系にノンステップバスを追加し、日野もノンステップバスHR系に中型ロング車の設定を行った。 当初は日産ディーゼル・日野のみが製造していたが、2002年に三菱も参入している。三菱の中型ロング車は、従来のノンステップ車のエンジン横置きのMJ系ではなく、エンジン縦置きのワンステップバスMK系をベースに10.5m化したもの(エアロミディMKノンステップ)であったが、2008年に日産ディーゼルJP系のOEMに切り替わった(エアロミディ-S AJノンステップ)。エアロミディ-Sの生産終了後にエアロミディMKの生産が再開されたが、この際には10.5m車は設定されなかった。 いすゞでは中型ロング車を製造していないが、日野・いすゞのバス事業統合に伴い、一時期、日野自動車からレインボーHR10.5mのOEM供給を受け「エルガJ」として発売していた。エルガJは2007年に供給終了し、HR系そのものも2010年に生産終了している。 以上のとおり2011年までには全てのメーカーが製造を中止している。 日野・レインボーHR(都営バス) 日産ディーゼル・JP(江ノ島電鉄) 三菱ふそう・エアロミディMK(都営バス) 三菱ふそう・エアロミディ-S AJ(京王バス南)
※この「中型ロングノンステップバス」の解説は、「ノンステップバス」の解説の一部です。
「中型ロングノンステップバス」を含む「ノンステップバス」の記事については、「ノンステップバス」の概要を参照ください。
- 中型ロングノンステップバスのページへのリンク