世界のケヤキ属植物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/10 09:47 UTC 版)
ユーラシア大陸の東部に3種、西部に3種の計6種が知られる。日本にはケヤキ(Zelkova serrata)一種が分布する。 Zelkova abelicea 地中海に浮かぶクレタ島に分布し、乾燥した岩場の標高800-1500m付近に多いという。樹高3-5mの小型種でよく萌芽更新を行う。かつては牧杖(羊飼いが使う杖で司教杖などのモデルにもなった)の材料としてよく使われたが、個体数の減少などから現在は伐採が禁止されている。 Z. carpifolia 西アジア地域、特に黒海沿岸諸国に分布。樹高20-35m、直径2mになるという。 ケヤキ Z. serrata 東アジア地域、中国東北部から朝鮮半島一帯と日本、台湾、千島列島などに分布。湿潤肥沃な土地を好む。樹高は30-40mに達し木材の利用も盛ん。台湾産種は鋸歯が目立たず変種扱いすることが多い。中国名は光葉欅など Z. sucula 1991年に報告された新しい種でイタリア南部、地中海に浮かぶシチリア島に分布する。樹高は2-3mの小型種だが、これは放牧されたヤギによる捕食圧の高さによるものと見られ、成木の大きさは未知数である。個体数は200-250程度と推定されており、絶滅が心配されている。 Z. sinica 中国の黄河流域に分布し、標高800-2500m程度の谷沿いに多いという。中国名は大果欅や小叶欅(小葉欅) Z. schneideriana 中国南部に広く分布。中国名は欅楡、大葉欅、血欅、大葉楡など。
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