不正・無資格検査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 08:56 UTC 版)
1984年に運輸省で「レオーネ」の型式認定試験の際、試作車両重量が事前提出の数値よりも軽量となり鉛を搭載して審査を通過したことが後日判明し、発売が遅れて混乱した。 2017年9月に日産自動車の無資格検査問題に伴い、自動車製造各社が調査した。スバルは群馬工場で30年以上にわたって無資格者が検査をしていたことが判明した。「BRZ」の兄弟車でスバルが生産を担当する「トヨタ・86」を含めて直近3年間の25.5万台がリコールとなった。 問題になった完成検査は日本国内車のみに適用されるもので、大別して①保安基準検査と②型式検査に分かれる。②型式検査の方法は各企業で異なるものの、国土交通省に申請し認可を受けた方法である必要があり、また①保安基準検査の基準と手法は全社共通である。完成検査員は、各企業内で「当該検査に必要な知識及び技能を有する者のうちからあらかじめ指名された者(=資格取得者)」が行う必要があった。スバルでは、まず有資格者の監督下で無資格者が検査を行い、次に独り立ちして一定期間業務を担当し、のちに筆記試験に合格して検査員資格を取得する流れであったが、「独り立ち」の時点では誰も監督していなかったことが問題とされた。独り立ち期間中に完成検査員の印章を無断で押印することも常態的していた。2017年12月に国土交通省に提出された調査報告書によると、研修自体が十分な時間に満たなかったことや、筆記試験で試験官が答えを教えるなど不正していたことも判明した。国土交通省の立ち入り検査の際は、無資格者を意図的に現場から外すなどの隠蔽工作も慢性化していた。
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