下山一二三とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 人名 > 音楽家 > 作曲家 > 日本の作曲家 > 下山一二三の意味・解説 

下山一二三

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/17 04:13 UTC 版)

下山 一二三(しもやま ひふみ、1930年6月21日 - 2023年12月16日[1])は日本現代音楽作曲家

経歴

青森県弘前市出身。1945年の第二次世界大戦終戦が一つのきっかけとなり、音楽を独習し始める。青森県立弘前高等学校卒業、弘前大学卒業。大学卒業後の1955年に上京し、松平頼則に師事。1956年「グループ20.5」を結成、第1回作品発表会を開く。1961年の第6回でグループを解散。

1969年、ISCM主催世界音楽祭(ハンブルク)に「3群の弦楽オーケストラのためのリフレクション」が入選。以後、国際的に活躍した[2]。1979年、文化庁主催芸術祭で「管弦楽のための彩響」が芸術祭優秀賞受賞。1992年「6人の奏者とテープのための風紋V」が「ワルシャワの秋92」で世界初演。2001年、ISCM主催「World Music Days(横浜)」に「深響」が入選するなど、多数の受賞を受ける。

作品と作風

最初期には音列技法を採用するものの、次第にその技法に疑問を感じるようになり、独自の音響哲学を探求する。ポーランド楽派との出会いが決定的となり、「ゾーン」、「リフレクション」、「エクソルシズム[3]」の三作で国際的名声を確実にする。同世代の作曲家の中では邦楽の知識も抜きん出て豊富だったものの、邦楽器の作品に着手するのは80年代と比較的遅かったが、緊張力に溢れた「風の塔」、「巫覡」などの作品を発表している。

「ゾーン」の作曲には自らヴァイオリンを手にとって特殊な効果を確認しながら作曲にあたっており、身体性を重視している。

「風紋」は「テープ部分は同一」ではあっても、その上にかぶせる楽器法が全て違っている為、下山の楽器法と音色美の推移が確認できる連作である。

作品は多くがツェルボーニ社とマザーアース社と日本作曲家協議会から出版されている。

脚注

出典

  1. ^ 訃報 弘前桜の園作曲コンクール名誉審査員の下山一二三氏が昨年12月16日にご逝去されました。心よりご冥福をお祈りいたします。”. sites.google.com. hcma. 2024年3月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月17日閲覧。
  2. ^ conversation-with-hifumi-shimoyama/article_ecb8b693-11ff-5fc1-a062-82e3e6318d9c”. www.nuvo.net. www.nuvo.net (2009年12月7日). 2024年3月17日閲覧。
  3. ^ 1曲目"Exorsism"の鋭利な音響も素晴らしい。”. omega-point.shop-pro.jp. omega-point.shop-pro.jp. 2024年3月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月17日閲覧。

外部リンク


「下山 一二三」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「下山一二三」の関連用語

下山一二三のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



下山一二三のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
社団法人全日本ピアノ指導者協会社団法人全日本ピアノ指導者協会
Copyright 1996-2025 PianoTeachers' National Association of Japan
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの下山一二三 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS