上飯田連絡線の建設
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1964年(昭和39年)4月25日に岩倉支線が、1971年(昭和46年)2月1日に名古屋市電御成通線が廃止されると他の鉄道線との接続が終点の犬山駅だけになり、起点の上飯田駅はバスが接続するのみの路線となった。通勤時間帯は、時間の読めないバスを避けて、最寄り(徒歩10分)の名古屋市営地下鉄名城線平安通駅まで歩く人も多かった。乗り換えの不便さが嫌われた結果、名古屋市内へ向かう路線にもかかわらずローカル線然とした運行形態が続いていた。この状態を解消するために、上飯田駅 - 味鋺駅間の地下線化と、上飯田駅 - 平安通駅間を結ぶ地下新線(上飯田線)が整備されることとなった。なお、この整備の際には駅間の長い上飯田駅 - 味鋺駅間に瀬古駅を設ける(新設ではなく復活)話も浮上したが、結局設置は見送られた。 2003年(平成15年)、上飯田線との相互直通運転を前に名古屋鉄道の路線では初めて無人駅に遠隔操作による駅集中管理システムを導入。線内の全駅に自動券売機と自動改札機・自動精算機が設置され、名古屋地区共通の共通乗車カードシステム「トランパス」が導入された。また、上飯田駅には可動柵(ホームゲート)が設置された。 同年3月27日に上飯田駅 - 味鋺駅間の地下新線が複線で開業し、旧来の同区間の地上単線区間は廃止された。この結果、小牧駅以南の区間がすべて複線となった。同時に、名古屋市営地下鉄上飯田線との相互直通運転をワンマン運転で開始し、名城線の平安通駅まで直通するようになり、飛躍的に利便性が向上した。なお、上飯田駅 - 味鋺駅間の地下線区間は上飯田連絡線株式会社が保有することとなったため、当該区間は名古屋鉄道が第二種鉄道事業者となっている。また、この区間は、名鉄の路線の中で唯一ATCが導入されている区間でもある。
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