上野喜左衛門 (5代)とは? わかりやすく解説

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上野喜左衛門 (5代)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/21 14:42 UTC 版)

5代 上野喜左衛門

5代 上野 喜左衛門(うえの きざえもん、1901年明治34年)8月6日[1] - 1971年昭和46年)8月9日[1][2])は、大正から昭和時代の政治家実業家貴族院多額納税者議員参議院議員南国殖産南国交通長崎自動車などの創業者。

経歴

豪商[3]・先代上野喜左衛門の長男として鹿児島県薩摩郡隈之城村大字東手の向田(のちの川内市(現薩摩川内市向田町)に生まれ[4]、父の死去に伴い1921年(大正10年)家督を相続し、前名次郎七を改め襲名する[3][5]

1920年(大正9年)東京商科大学(現一橋大学予科に入学し、1927年(昭和2年)に同大学を卒業する。キッコーマン茂木啓三郎とは大学時代からの親友[6][2][7]

1925年(大正14年)川内電気社長となる[2][7]。ついで日本水電副社長、南国興業、南国交通、静岡瓦斯、唐津瓦斯、鹿児島油糧、鹿児島自動車配給、南国殖産などの社長のほか、商工、農商各省委員などを歴任した[2]。ほか、西薩殖産銀行監査役、笠砂電気社長、宮崎瓦斯、鹿児島郵船、鹿児島朝日新聞[7]、大日本酒精各監査役[5]などを務めた。また、鹿児島県外では長崎県に進出し、雲仙市で雲仙小浜自動車を運営、更に1936年(昭和11年)には現在の長崎市にあたる地域で長崎茂木乗合自動車(のちの長崎自動車)の設立に携わっている[8]

1932年(昭和7年)鹿児島県多額納税者として貴族院議員に互選され、同年9月29日[9]から1947年(昭和22年)5月2日の貴族院廃止まで2期在任した[2][7]。貴族院議員時代は研究会に属した[2]。戦後は1947年(昭和22年)4月の第1回参議院議員通常選挙鹿児島県地方区から立候補し当選(補欠、任期3年)し緑風会に所属した[7]。同年、公職追放となり[1][10]、同年7月4日に辞職し[11]参議院議員を1期務めた[7]

1954年(昭和29年)鹿児島商工会議所会頭に就任し6期14年在任[3]。また同年、鹿児島県公安委員長に就任している[1]1959年(昭和34年)に長年、電気ガス事業普及開発に努め発展に寄与したとして藍綬褒章受章[12]

1971年(昭和46年)8月9日、死去した。70歳没。同月11日、特旨を以て位記を追賜され、死没日付をもって勲三等から正四位勲二等に叙され、瑞宝章を追贈された[13]

伝記

  • 上野喜左衛門伝記編さん委員会編『気まま一代:上野喜左衛門伝』一水会、1975年。

親族

脚注

  1. ^ a b c d 『日本の創業者』293-294頁。
  2. ^ a b c d e f 衆議院、参議院 編 1960, 182頁.
  3. ^ a b c d e 『鹿児島大百科事典』93頁。
  4. ^ 川内郷土史編さん委員会 1980, p. 1012.
  5. ^ a b 人事興信所 1928, ウ23頁.
  6. ^ a b 松本先輩追悼文集一橋大学ア式蹴球部 HP
  7. ^ a b c d e f 衆議院、参議院 編 1960, 234頁.
  8. ^ 長崎自動車75年史, p. 16.
  9. ^ 『官報』第1727号、昭和7年9月30日。
  10. ^ 総理庁官房監査課編『公職追放に関する覚書該当者名簿』日比谷政経会、1949年、699頁。公職追放の該当事項は「翼賛政治体制協議会構成員」。
  11. ^ 『官報』第6142号、昭和22年7月7日。
  12. ^ 『官報』第9857号659-660頁 昭和34年10月29日号
  13. ^ 『官報』第13394号17頁 昭和46年8月13日号
  14. ^ 上野専務が社長に昇格へ/南国殖産財界九州2023.9.8
  15. ^ 『日本の創業者』294頁。

参考文献




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