三角関数の扱い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/25 05:42 UTC 版)
「Construction Master」の記事における「三角関数の扱い」の解説
三角関数については、一般的な関数電卓では、角度θを与えて、sinθ、cosθ、tanθ等を求めるという実装となっており、sinθ、cosθ、tanθ等の値には単位がない。 Construction Masterでは屋根計算(または直角三角形計算)という機能があり、ピッチ(Pitch)、ライズ(Rise)、ラン(Run)、ダイアゴナル(Diag)の4値の内の2値を与えて、残りの2値を求めるという実装となっている。ライズは直角三角形の高さを、ランは底辺の長さを、ダイアゴナルは斜辺の長さをそれぞれ表し、単位が存在する。単位はヤード、フィート、インチでの指定とメートル、センチメートル、ミリメートルでの指定が可能である。 ピッチは斜辺の勾配を示す数値で、ピッチの指定には下記の4通りの方法が用意されている。 角度(angle) - 角度θを度数法の度で表した値 寸法(dimension) - ラン12インチあたりのライズのインチ数 比(ratio) - ランに対するライズの比 パーセント(percentage) - 上記の比をパーセントで表した値(パーセント勾配) 計算結果としてピッチを求めた場合には、角度が返される。 Construction Masterでsinθ、cosθ、tanθを求めるには以下のようにする。 ダイアゴナルに 1 を入力し、ピッチに角度θを入力すれば、ライズで sinθ を、ランで cosθ を求めることができる。 ランに 1 を入力し、ピッチに角度θを入力すれば、ライズで tanθ を求めることができる。 また、sin-1x、cos-1x、tan-1xを求めるには以下のようにする。 ダイアゴナルに 1 を入力し、ライズに x を入力すれば、ピッチで sin-1x を求めることができる。 ダイアゴナルに 1 を入力し、ランに x を入力すれば、ピッチで cos-1x を求めることができる。 ランに 1 を入力し、ライズに x を入力すれば、ピッチで tan-1x を求めることができる。 cotθ、secθ、cosecθ、cot-1x、sec-1x、cosec-1xも同様の手順で求めることができる。 Construction Masterは建築計算用の電卓であるので、角度には度数法の度のみが使用でき、ラジアンは使用できない。また、建築に存在しないような数値は使用できない。角度θは屋根の勾配を想定しているので 0≦θ<90 である必要があり、ライズ、ラン、ダイアゴナルの入力値も正数である必要がある。数学的用途に使用するには工夫が必要となる。
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