三栖王子とは? わかりやすく解説

三栖王子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 00:23 UTC 版)

九十九王子 (田辺市・上富田町)」の記事における「三栖王子」の解説

万呂王子発ち左会津川を東に渡った小高いの上にあるのが、三栖王子(みすおうじ、またはミスズ王子〈みすずおうじ〉、三栖山王子〈みすやまおうじ〉とも)である。 『中右記』には見られず、「熊野道之間愚記」建仁元年1201年10月13日条に「ミス山王子」とあるのが史料上の初出で、近世には、元禄7年1694年)付の古記録田辺寺社改帳』によれば影見王子(影見王寺)の名で祀られたとある。しかし、熊野古道紀伊路の道筋が潮見峠越え変化したことにより、メインルートから外れた三栖王子は荒廃したものと見られ氏神でもないため幕末頃までには荒廃した旧蔵文書によると、寛政4年1792年)に大工工役三百をもって再建したとも伝えられるが、紀州藩児玉左衛門藩命により寛文3年1663年)から翌々年にかけて領内各地名所旧蹟探訪したのを機に再建されたものと、同じ事情よるものであったと見られる慶応4年1868年5月水害社地崩壊したため、近隣八坂神社境内遷祀され、さらに1909年明治42年)に八坂神社上三栖珠簾神社(みすじんじゃ)に合祀され、以後、同神社境内摂社である旧社地ミカンになっており、遺物三栖山王子社跡碑は丘の上にある。これらの遺物や碑は、近在報恩寺住職散逸危惧し保存努めたのである田辺市指定史跡1988年昭和63年3月5日指定)。 所在地 田辺市下三栖444-2

※この「三栖王子」の解説は、「九十九王子 (田辺市・上富田町)」の解説の一部です。
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