一部失踪者(拉致被害者)の帰国実現
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「アベック失踪事件」の記事における「一部失踪者(拉致被害者)の帰国実現」の解説
2002年(平成14年)9月17日、小泉純一郎内閣総理大臣の訪朝によって実現した日朝首脳会談で、従来「事実無根」としてきた北朝鮮の“最高指導者”金正日総書記が北朝鮮による拉致行為であったことを認め、口頭で謝罪して、拉致被害者の安否情報を日本側に提供した。地村保志・富貴恵夫妻、蓮池薫・祐木子夫妻については拉致の事実と生存を認めて、10月には本人たちの帰国が実現した。 北朝鮮から示された資料によれば、地村保志は「オ・ソンサム」、富貴恵は「リ・ヨンオク」、蓮池薫は「パク・スンチョル」、祐木子は「キム・グムシル」の朝鮮名をあたえられ、保志・薫はともに北朝鮮の朝鮮社会科学院民俗研究所資料室翻訳員の職にあり、女性はそれぞれの妻であり、被扶養生活者であるというものであった。 北朝鮮は、市川修一・増元るみ子のカップルについては拉致の事実を認めたものの、市川は1979年(昭和54年)9月4日に、増元は1981年(昭和56年)8月17日にそれぞれ死亡したと説明し、植竹繁雄外務副大臣と福田康夫内閣官房長官は、外務省の麻布飯倉公館で、北朝鮮の説明そのままに市川・増元の両家族に対し2人の死亡宣告をおこなった。しかし、2人には死んだとされる日よりも後の目撃証言があり、北朝鮮側の説明が事実であるとは言えず、事件未解決の状態が今なお続いている。
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