一牌
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 07:56 UTC 版)
一牌 (イルベ) 妓生は、妓生学校を卒業後は宮中に出た。宮中に入れた一牌妓生は気位が高く「妓生宰相」とも呼ばれた。また「売唄不売淫」と言う様に貞節を重んじ、身体を売る事は無いことを建て前としていたが、実際には国家が支給する給料に比べて支出が多かったため、特定の両班に囲い込まれる事で資金的援助を得る「家畜制度」 (畜は養うと言う意味) が認められていた。これは、事実上の妾制度である。ただし、囲い込まれた一牌妓生との間に産まれた子供は、例外的に奴婢ではなく良民の子として遇する制度があった。高麗・李氏朝鮮では片方の親が奴婢・賤民の場合その子を奴婢とする制度があった。ただし、この制度の対象となるのは男子のみで、女子は原則として、母親同様妓生となった。 また、宮中に入れなかった一牌妓生は自宅で客をとったりした。また宮中に入った一牌妓生でも、30歳頃には退妓し、結婚したり、遣り手や売酒業 (実質的には売春業) を営んだものもいた。 一牌には「薬房妓生」 (医女参照) や宮中の衣服関係を担当した「針婢」 (「尚房妓生」) も含まれた。
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