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コデワ

(ヴァンウォール・レーシングチーム から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/13 14:38 UTC 版)

ヴァンウォール・レーシングチーム
国籍 オーストリア
本拠地 ドイツ グレーディング
創設者 ロムルス・コレス
コリン・コレス
活動期間 2000年-
カテゴリ WECドイツF3ユーロF3DTMELMS
公式サイト VanwallRacing.com
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コデワ有限合資会社Kodewa GmbH & Co. KG)は、ドイツバイエルン州ロート郡グレーディングを本拠とする、2000年に設立されたレーシングチームの運営会社である。以前はバイコレスの名で、FIA 世界耐久選手権(WEC)のLMP1クラスに参戦。2023年よりヴァンウォール・レーシングチームで参戦している。

概要

2000年に、ロムルス・コレス(Romulus Kolles) と、その息子の コリン・コレス(Colin Kolles) によって ドイツF3に参戦する為のレーシングチームとして、コレス・レーシングKolles Racing) というチーム名で設立されたことが始まりである。2003年にドイツF3とフランスF3が統合したユーロF3がスタートすると、2003年から2005年までユーロF3に参戦している。

コリン・コレスは、F1チームのジョーダン・グランプリのマネージングディレクターに就任する為に、2005年シーズンの始まりと共にコレス・レーシングのチーム経営をディレクターを辞める2009年まで離れることになった。コリンがチームから去った翌年の2006年、ロムルスはユーロF3からDTMへチームの活躍の舞台を移している。DTMでは、スポンサータイトルを冠したチーム名である フューチャーコムTMEFuturecom TME) の名称で2009年までアウディのレースカーの供給を受けて参戦した。

2009年、コレス・チームはニック・ハイドフェルドのマネジャーを務めていたベルナー・ハインツとの共同経営で コレス・アンド・ハインツ・ユニオンKolles & Heinz Union)というチームで、再びユーロF3に参戦している。

2010年、F1チームのHRT F1のチーム代表にコリン・コレスが就任すると、2011年12月15日にコリン・コレスがチーム代表を解任されて2012年にHRT F1のオペレーションがスペインに移されるまで、コデワの本拠地であるグレーディングの作業場でHRT F1のオペレーションがされていた。

2012年のル・マン24時間レースでのコデワの参戦車両「ローラ・B12/80-ロータス

コデワは参戦するレースカテゴリーの興味を、フォーミュラレースよりル・マン・シリーズ(後のインターコンチネンタル・ル・マン・カップ)といったスポーツカーレースに移した。2009年のアジアン・ル・マン・シリーズにも参戦。2012年から2014年まで、FIA 世界耐久選手権ロータスのブランド名を付けた ロータスLotus)のチーム名登録で参戦した。2012年と2013年はLMP2クラスで、2014年はステップアップしてLMP1クラスで参戦している。2015年ではロータスとの契約が終了したことから、バイコレスByKolles)というチーム名で参戦している。なおレースカーは2013年から独自開発の「ロータス・T128」、2014年は「ロータス・CLM P1/01」。その後ロータスの冠名が外され、2015年から「CLM P1/01」で出走することになった[1]

しかし資金やオペレーションなど様々な問題から、LMP1プライベーターとして唯一のライバルであるレベリオン・レーシングに敗北し続けていた。

2017年はエンジンを、日産・GT-R LM NISMOに採用されていたVRX30A(V6ツインターボ)にスイッチ[2]。レベリオンもLMP2へ戦場を変えたことで、LMP1プライベーターでは事実上ライバル不在のままル・マンに参戦した。しかしオープニングラップのミュルサンヌ・ストレート直前でフロントカウルが外れクラッシュして呆気なく終わり、ファンから「ル・マン24秒」と揶揄された[3]。その後、第4戦ニュルブルクリンク6時間レースまでで活動を休止し、来季に向けた準備をすることを決めた。

2018-2019年シーズンには復帰したが、最高は4位で表彰台を獲得することは叶わなかった。

2019-2020年シーズンは第6・第7戦のみのエントリーに収まっている。

2021年から、ル・マン・ハイパーカー(LMH)クラスで参戦することが発表されていたが[4]、参戦は無かった。

2022年、LMHクラスへエントリー申請をしたが、WEC選考委員会が基準を満たしていなかったとの理由でエントリーは却下された[5][6]

2023年にLMHクラスへの参戦が認められた。チーム名はフロイド・ヴァンウォール・レーシングチーム(Floyd Vanwall Racing Team)、マシンは新開発したヴァンウォール・ヴァンダーヴェル 680で参戦する[7]

2024年にむけてマシンのアップデート等を行う準備をしていたが、FIA/ACOよりエントリーを拒否されたため再びグリッドを去ることになった。

戦績

ル・マン・シリーズ

チーム 車両 クラス No. ドライバー Rds. 1 2 3 4 5 Pts. Pos.
2009 コレス アウディ・R10 TDI LMP1 14 アンディ・メイリック英語版 All CAT
8
SPA
6
ALG
NC
NüR
4
SIL
6
12 7位
チャールズ・ツォルスマンJr.英語版 All
ミハエル・クルム 1
ナレイン・カーティケヤン 2-5
15 クリスチャン・アルバース All CAT
Ret
SPA
7
ALG
Ret
NüR
Ret
SIL
5
6 10位
クリスチャン・バッケラド All
ジョルジオ・モンディーニ英語版 2–4

FIA 世界耐久選手権

チーム 車両 クラス No. ドライバー Rds. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 Pts. Pos.
2012 ロータス ローラ・B12/80 LMP2 31 トーマス・ホルツァー英語版 All SEB
6
SPA
Ret
LMS
Ret
SIL
6
SÃO
8
BHR
Ret
FUJ
Ret
SHA
6
32 8位
ミルコ・シュティス 1-5, 7-8
ルカ・モロ英語版 1, 3, 5-6
レンガー・ヴァン・デル・ザンデ 2
クリスチャン・アルバース 4
32 ルカ・モロ英語版 2 SEB SPA
11
LMS SIL
Ret
SÃO
6
BHR
4
FUJ
5
SHA
Ret
N/A NC
ケビン・ウィーダ 2, 4-8
ジェームズ・ロシター 2, 4-8
ヴィタントニオ・リウッツィ 4-7
ヤン・チャロウズ 8
2013 ロータス ロータス・T128 LMP2 31 ケビン・ウィーダ All SIL
Ret
SPA
6
LMS
Ret
SÃO
Ret
COA
Ret
FUJ
7
SHA
Ret
BHR
Ret
11 8位
ヴィタントニオ・リウッツィ 1–2, 5–8
クリストフ・ブシュー 1, 3–4, 7
ジェームズ・ロシター 2–3, 5–6
ルーカス・アウアー 8
32 トーマス・ホルツァー英語版 All SIL
NC
SPA
5
LMS
Ret
SÃO
Ret
COA
3
FUJ
6
SHA
6
BHR
Ret
37 7位
ドミニク・クライハマー英語版 All
ヤン・チャロウズ All
2014 ロータス CLM P1/01 LMP1-L 9 ジェームズ・ロシター 4–5 SIL SPA LMS COA
2
FUJ
Ret
SHA
3
BHR
Ret
SÄO
Ret
33 3位
クリストフ・ブシュー 4–5
ルーカス・アウアー 4, 6, 8
ピエール・カッファー 5–8
サイモン・トルマー 7
ナタナエル・ベルトン英語版 7
2015 チーム・バイコレス CLM P1/01 LMP1 4 サイモン・トルマー All SIL
Ret
SPA
Ret
LMS
EX
NÜR
1
COA
1
FUJ
2
SHA
2
BHR
2
104 3位
ヴィタントニオ・リウッツィ 1-2
クリスチャン・クリエン 1-2
ティアゴ・モンテイロ 3
ピエール・カッファー 3-8
2016 バイコレス・レーシングチーム CLM P1/01 LMP1 4 サイモン・トルマー All SIL
3
SPA
3
LMS
Ret
NÜR
Ret
MEX
2
COA
2
FUJ
Ret
SHA
1
BHR
2
109 2位
オリヴァー・ウェブ英語版 All
ジェームズ・ロシター 1–2
ピエール・カッファー 3–5, 7–9
2017 バイコレス・レーシングチーム ENSO CLM P1/01 LMP1 4 オリヴァー・ウェブ英語版 1-4 SIL
Ret
SPA
6
LMS
Ret
NÜR
14
MEX COA FUJ SHA BHR N/A NC
ドミニク・クライハマー英語版 1-4
ジェームズ・ロシター 1-2
マルコ・ボナノミ英語版 3–4
2018-19 バイコレス・レーシングチーム ENSO CLM P1/01 LMP1 4 オリヴァー・ウェブ英語版 1–5, 7–8 SPA
4
LMS
Ret
SIL
Ret
FUJ
5
SHA
Ret
SEB SPA
34
LMS
Ret
22.5 4位
トム・ディルマン英語版 1–2, 4–5, 7–8
ドミニク・クライハマー英語版 1–2
レネ・ビンダー英語版 3
ジェームズ・ロシター 4–5
パオロ・ルベルティ 7–8
2019-20 バイコレス・レーシングチーム ENSO CLM P1/01 LMP1 4 トム・ディルマン英語版 6-7 SIL FUJ SHA BHR COA SPA
11
LMS
Ret
BHR
N/A NC
ブルーノ・スペングラー 6-7
オリヴァー・ウェブ英語版 6-7
2023 フロイド・ヴァンウォール・レーシングチーム ヴァンウォール・ヴァンダーヴェル 680 ハイパーカー 4 エステバン・グエリエリ英語版 All SEB
8
POR
Ret
SPA
Ret
LMS
Ret
MNZ
12
FUJ
11
BHR
12
10 7位
トム・ディルマン英語版 1–4
ジャック・ヴィルヌーヴ 1–3
トリスタン・ヴォーティエ 4–7
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ 5-6
ライアン・ブリスコー 7

ル・マン24時間レース

ル・マン24時間レース 結果
チーム 車両 タイヤ クラス No. ドライバー 周回数 総合順位 クラス順位
2009年 コレス アウディ・R10 TDI M LMP1 14 ナレイン・カーティケヤン
チャールズ・ツォルスマンJr.英語版
アンドレ・ロッテラー
369 7位 7位
15 クリスチャン・バッケラド
クリスチャン・アルバース
ジョルジオ・モンディーニ英語版
360 9位 9位
2010年 コレス アウディ・R10 TDI M LMP1 14 スコット・タッカー英語版
マヌエル・ロドリゲス
クリストフ・ブシュー
182 DNF DNF
15 クリスチャン・バッケラド
オリバー・ジャービス
クリスチャン・アルバース
331 DNF DNF
2012年 ロータス ローラ・B12/80 D LMP2 31 トーマス・ホルツァー英語版
ミルコ・シュルティス
ルカ・モロ英語版
155 DNF DNF
2013年 ロータス ロータス・T128 D LMP2 31 ケビン・ウィーダ
ジェームズ・ロシター
クリストフ・ブシュー
17 DNF DNF
32 トーマス・ホルツァー英語版
ドミニク・クライハマー英語版
ヤン・チャロウズ
219 DNF DNF
2015年 チーム・バイコレス CLM P1/01 M LMP1 4 サイモン・トルマー
ピエール・カッファー
ティアゴ・モンテイロ
260 DSQ DSQ
2016年 バイコレス・レーシングチーム CLM P1/01 D LMP1 4 サイモン・トルマー
ピエール・カッファー
オリバー・ウェブ英語版
206 DNF DNF
2017年 バイコレス・レーシングチーム ENSO CLM P1/01 M LMP1 4 ドミニク・クライハマー
オリバー・ウェブ
マルコ・ボナノミ英語版
7 DNF DNF
2018年 バイコレス・レーシングチーム ENSO CLM P1/01 M LMP1 4 オリバー・ウェブ
トム・ディルマン英語版
ドミニク・クライハマー
65 DNF DNF
2019年 バイコレス・レーシングチーム ENSO CLM P1/01 M LMP1 4 トム・ディルマン
オリバー・ウェブ
パオロ・ルベルティ
163 DNF DNF
2020年 バイコレス・レーシングチーム ENSO CLM P1/01 M LMP1 4 トム・ディルマン
ブルーノ・スペングラー
オリバー・ウェブ
97 DNF DNF
2023年 フロイド・ヴァンウォール・レーシングチーム ヴァンウォール・ヴァンダーヴェル 680 M ハイパーカー 4 トム・ディルマン
エステバン・グエリエリ英語版
トリスタン・ヴォーティエ
165 DNF DNF

脚注

関連項目

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