ワームウイルスとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ワームウイルスの意味・解説 

ワーム (コンピュータ)

(ワームウイルス から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/03 17:39 UTC 版)

情報セキュリティ > マルウェア > ワーム (コンピュータ)

ワーム(英:Worm)とは、独立したプログラムであり、自身を複製して他のシステム拡散する性質を持ったマルウェアである。宿主となるファイルを必要としない点で、狭義のコンピュータウイルスとは区別される。しかし、ネットワークを介して他のコンピュータに伝染していく点では共通しており、同一視されることもある。

ほかのマルウェアとの区別

初めてウイルスを定義したコンピュータ科学者のフレッド・コーエンは、他のファイルに感染することで増殖するものをウイルスとしており、RFC1983もその定義に従ってワーム単体をウイルスに含めていない。また、ワームには自己増殖機能があることから、同じくマルウェアの一種であるトロイの木馬とも区別される。しかし、一般的な報道などではしばしば同種とされ、また複数のマルウェアの機能を兼ね備えたものも発生している[1]

歴史

SF作家のジョン・ブラナーが、1975年の未来予測小説『衝撃波を乗り切れ英語版』(The Shockwave Rider) で用いたtapewormが語源となっている[2]。作中でのtapewormは、ネットワークへ送り込まれて自己増殖、複製するプログラムで、専制的な政府が管理するネットワークを破壊するために作られた。実際に機能した初のワームは、1988年のモリスワームだった。モリスワーム自体はシステムの破壊を目的としたものではなかったが、ネットワークの脆弱性を利用して拡散し、多数のシステムで過負荷を引き起こした。その後も新種のワームが生み出され、被害が出続けている[3]

2000年、電子メールで感染を広げるLOVELETTERが発見された。

2001年7月13日、"Hacked By Chinese!"と表示されることで知られるCode Redが発見された。同年8月4日Code Red II英語版2001年9月にはNimdaが発見された。

2003年8月、Sobig英語版が発見された。

2004年1月24日Mydoom英語版が発見された。

2008年11月、Confickerが発見された。

2017年5月、WannaCryが発見された。

脚注

  1. ^ 山田剛良 (2006年3月8日). “ワームはコンピュータ・ウイルスの仲間?”. 日経BP. 2011年9月1日閲覧。
  2. ^ Insider's Computer Dictionary [コンピュータ・ワーム] - @IT”. ITmedia (2002年9月10日). 2011年9月1日閲覧。
  3. ^ 新井悠 (2001年9月10日). “インターネット・ワームの原点「Morris Worm」の脅威”. 日経BP. 2011年9月1日閲覧。

関連項目




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

ワームウイルスのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ワームウイルスのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのワーム (コンピュータ) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS