ウォルター・ダムロッシュとは? わかりやすく解説

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ウォルター・ダムロッシュ

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/06 05:17 UTC 版)

ウォルター・ダムロッシュ
Walter Damrosch
基本情報
出生名 ヴァルター・ヨハネス・ダムロシュ
(Walter Johannes Damrosch)
生誕 1862年1月30日
プロイセン王国(現 ポーランドブレスラウ
死没 1950年12月22日(88歳没)
アメリカ合衆国 ニューヨーク
職業 指揮者作曲家

ヴァルター・ヨハネス・ダムロシュ: Walter Johannes Damrosch, 1862年1月30日 - 1950年12月22日)は、プロイセン出身のアメリカ指揮者作曲家リヒャルト・ヴァーグナー作品の指揮で知られる。ラジオで活躍した指揮者の草分けであり、米国においてクラシック音楽の普及に大きく貢献した。

経歴

ブレスラウ(現ポーランドヴロツワフ)にて、ドイツ系ユダヤ人ユダヤ人)の家庭に生まれる。父レオポルトと兄フランクも指揮者である。幼時より父ならびにハンス・フォン・ビューローから音楽教育を受ける。1871年に一家で米国へ移住。1885年から1891年までメトロポリタン歌劇場の副指揮者。1885年から1898年までと1917年から1921年までニューヨークオラトリオ協会会長。1885年に父を喪うと、その後任として1928年までニューヨーク交響楽団を指揮。ヨーロッパ公演の途次、船中で偶然アンドリュー・カーネギーに出会ったとき、ニューヨークにコンサートホールを建設する夢を語る。このことがカーネギーの支援を引き出し、1891年カーネギー・ホールの設立となって結実した。1894年から1899年までダムロシュ歌劇団会長としてドイツ歌劇の紹介に尽力。第一次世界大戦中はフランスで過ごし、戦後1921年にはフォンテーヌブロー・アメリカ音楽院の設立に参加。1923年、自伝My Musical Lifeを上梓。ラジオで活躍する前は作曲家としても有名だった。『ブリタニカ百科事典第11版』は次のように記している。

「ダムロシュ…ニューヨーク交響楽団の首席指揮者であり、さまざまな歌劇の指揮で知られる一方、独創的かつ詩的な作曲家でもあり、歌劇『緋文字』や劇的な歌曲『ダニー・ディーヴァー』といった作品がある」

ダムロシュは『シラノ・ド・ベルジュラック』(1913年)や『国なき男』(1937年)などの物語に基づき歌劇を作曲したが、これらの作品は今日ほとんど演奏される機会がなく、ただヴァーグナー作品の録音が広く知られているのみである。ダムロシュはデイヴィッド・サーノフ時代のNBCで音楽監督を務め、1928年から1942年までNBCの児童向けクラシック教育番組Music Appreciation Hour(音楽鑑賞の時間)の司会者を担当した(この番組は平日の昼間に放送されたため、生徒が授業時間に聴けるよう、学校の教師はNBCから教材とワークシートを与えられた)。ダムロシュが残した数少ない録音の一つはワシントンD.C.ナショナル交響楽団と共に収録したサン=サーンスの歌劇『ヘンリー八世』からのバレエ音楽の完全版であり、RCAレコードからリリースされている。

1950年12月22日夜、心臓病によりニューヨーク市で死去[1]

功績

  • ハンス・フォン・ビューローから指導を受けた際にビューロー自身の書き込みのあるベートーヴェン交響曲第9番の楽譜のコピーを入手しており、1927年の『ミュージカル・クォータリー』誌にそれに基づいたものを発表している。

ブロードウェイ

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 「訃報欄 ダムロシュ氏」『朝日新聞』昭和25年12月25日

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