ロロ・ジョングラン伝説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 14:28 UTC 版)
「プランバナン寺院群」の記事における「ロロ・ジョングラン伝説」の解説
詳細は「ロロ・ジョングラン伝説(英語版)」を参照 ロロ・ジョングランの有名な伝説は、ラトゥボコの王宮の遺跡、主祠堂の北の側室にあるドゥルガー像の由来、および近隣のセウ寺院複合体の由緒に結び付けられる。この伝説には多くの異説があるが、一般に知られるものは、王プラブ・ボコ(Prabu Boko〈Prabu Baka〉)の娘である王女ロロ・ジョングランを見初めたバンドゥン・ボンドウォソについての物語である。バンドゥン・ボンドウォソは王女に結婚を申し入れるが、王女は、王ボコを殺害して王国を支配するバンドゥン・ボンドウォソとの結婚を拒んだ。しかし、バンドゥンは婚姻をかたくなに迫り、結婚に応じることを余儀なくされたロロ・ジョングランは、ある不可能な条件をバンドゥンに持ちかけた。それはたった一晩で千の寺院(神像)を造らねばならないというものだった。バンドゥンは思案すると多くの地の精霊を呼び起こし、これらの精霊の助けを得て999の寺院の建立をなし遂げた。バンドゥンが条件を完遂しようとした時、王女は王宮の侍女を起こして村の女に米を打ち始めるように命令し、寺院の東に火をつけて、バンドゥンや精霊に日が昇ろうとしているように思わせようと図った。それを夜明けの光や音としてだまされた雄鶏が鳴き始めると、精霊は地に逃げ去った。バンドゥンはその企てに激怒し、仕返しにロロ・ジョングランに呪いをかけて石に変えてしまった。王女は最後の千番目の像として最も美しい石像となった。伝承によると、精霊によって造られ未完成となった千番目の寺院は、近隣にあるセウ寺院であるとされる(セウ〈Sewu〉はジャワ語で「千」の意)。王女はプランバナン寺院のシヴァ祠堂の北の側室にあるドゥルガーの像とされ、その像は、ロロ・ジョングランまたは「痩身の処女」として知られている。
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