ロシアデスマンとは? わかりやすく解説

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ロシアデスマン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/17 03:45 UTC 版)

ロシアデスマン
ロシアデスマン Desmana moschata
保全状況評価
CRITICALLY ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 真無盲腸目 Eulipotyphla
: モグラ科 Talpidae
: ロシアデスマン属 Desmana
Güldenstädt1777
: ロシアデスマン D. moschata
学名
Desmana moschata
Linnaeus1758
和名
ロシアデスマン
英名
Rossian desman

ロシアデスマン学名Desmana moschata)は、真無盲腸目モグラ科ロシアデスマン属に分類される哺乳類。本種のみでロシアデスマン属を形成する。ロシア語名は Выхухоль(ヴィーフホリ)である。

分布

ウクライナカザフスタンベラルーシロシア西部(ヴォルガ川水系、ウラル川水系下流域、ドン川水系)。ドニエプル川へ移入。

形態

体長18-22cm。尾長17-21.5cm。体重0.5kgとモグラ科最大種。全身は光沢のある粗い上毛と、密になった下毛で被われ防水性に優れる。背面の色彩は赤褐色、腹面の色彩は灰色。

鼻腔と耳には弁があり、水の侵入を防ぐ事ができる。四肢は長く頑丈。前肢には指の半分、後肢には趾全体に水掻きが発達する。また指は硬い毛で覆われ、これも水掻きの役割をする。尾は細長く側偏し、泳ぐのに適している。

生態

イラスト

流れの緩やかな河川湿原などに生息する。水生傾向が強く、生活圏も水中や水辺に限られる。夜行性。泳ぎは上手く、泳ぐ時は主に後肢を使う。水辺の地面に巣穴を掘る。氷が張っても冬眠はしない。

食性は動物食で、昆虫甲殻類貝類魚類両生類などを食べる。主に水中で採食を行う。

繁殖形態は胎生。周年繁殖(春季と秋季に繁殖することが多い)し、1回に3-5頭の幼獣を産む。

人間との関係

毛皮は革製品に利用される。

開発による生息地の破壊、水質汚染、毛皮目的の乱獲、人為的に移入されたヌートリアマスクラットとの競合などにより生息数は激減している。ロシアでは狩猟を禁止したり、一度絶滅した地域へ再導入する試みが進められている。

関連項目

参考文献

  • 今泉吉典監修 D.W.マクドナルド編 『動物大百科6 有袋類ほか』、平凡社1986年、6-11、34-37、156頁。
  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』、講談社2000年、53、132頁。
  • 『小学館の図鑑NEO 動物』、小学館2002年、153頁。

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