ルカシュ・クボットとは? わかりやすく解説

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ルカシュ・クボット

(ルーカシュ・クボト から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/27 05:53 UTC 版)

ルカシュ・クボット
Łukasz Kubot
2019年全仏オープンでのルカシュ・クボット
基本情報
国籍 ポーランド
出身地 同・ボレスワヴィェツ
生年月日 (1982-05-16) 1982年5月16日(40歳)
身長 191cm
体重 86kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2002年
ツアー通算 27勝
シングルス 0勝
ダブルス 27勝
生涯獲得賞金 8,615,804 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 4回戦(2010)
全仏 3回戦(2011・12)
全英 ベスト8(2013)
全米 3回戦(2006)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 優勝(2014)
全仏 ベスト4(2016)
全英 優勝(2017)
全米 準優勝(2018)
優勝回数 2(豪1・英1)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 41位(2010年4月12日)
ダブルス 1位(2018年1月8日)
2022年9月27日現在

ルカシュ・クボットŁukasz Kubot, ポーランド語発音: [ˈwukaʂ ˈkubɔt], 1982年5月16日 - )は、ポーランドボレスワヴィェツポーランド語版出身の男子プロテニス選手。ATPツアーでシングルスの優勝はないが(準優勝2度)、ダブルスでは2014年全豪オープン2017年ウィンブルドン選手権での優勝を含め、27勝を挙げている。自己最高ランキングはシングルス41位、ダブルス1位。身長191cm、体重86kg。ルーカシュ・クボト表記もみられる。

選手経歴

2000年 ツアー参戦

クボットは2000年からATPツアーの下部のATPチャレンジャーツアーを回り始める。

2001年 デビス杯参戦

2001年から男子テニス国別対抗戦デビスカップポーランド代表になった。

2002年 プロ転向

2002年にプロ転向。クボットがデビスカップ代表選手になった時、ポーランド代表はヨーロッパ・アフリカ・ゾーンのグループ3まで落ちていた。クボットは2002年にポーランドをユーロアフリカン・ゾーン・グループ3優勝に導いたが、その1回戦ではキプロス代表と対戦し、ダブルスでマルコス・バグダティスとその兄ペトロスの組に勝ったこともある。

2003年

2003年からポーランドはヨーロッパ・アフリカ・ゾーンのグループ2に入り、2010年に同ゾーンのグループ1入りを果たした。これまでにクボットはデビスカップで「23勝7敗」(シングルス19勝7敗、ダブルス4勝0敗)の成績を挙げてきたが、最近はほとんどシングルス戦に起用されている。

2006年 グランドスラム3回戦進出

そのクボットが初めて世界的に知られるようになったのは、2006年全米オープンの3回戦進出であった。クボットは初めて予選3試合を勝ち抜き、ポーランドの男子テニス選手として11年ぶりの本戦出場を果たす。1995年全仏オープンヴォイチェフ・コヴァルスキ英語版が1回戦でギー・フォルジェに敗退した試合の後、ポーランド人の男子テニス選手は4大大会の男子シングルス本戦に出場できなかった。本戦では1回戦で第32シードのクリストフ・フリーヘンを破り、ノアム・オクンと対戦した2回戦にも勝って、第7シードのニコライ・ダビデンコとの3回戦まで勝ち進んだ。ダビデンコには4-6, 1-6, 1-6のストレートで完敗した。

2009年 ツアーダブルス初優勝 ATPファイナルズダブルス初出場

2009年、クボットはオリバー・マラチとペアを組み、ダブルスの分野で著しい躍進を見せた。全豪オープン男子ダブルスで、2人は第3シードのマヘシュ・ブパシ/マーク・ノールズ組との準決勝まで勝ち進む。4月12日、2人のペアはハサン2世グランプリダブルス決勝でシーモン・アスペリン/ポール・ハンリー組を破り、クボットはここで男子ツアー大会のダブルス初優勝を決めた。クボットとマラチは2009年の男子ツアーダブルスで年間3勝を挙げ、ツアー年間最終戦ATPワールドツアー・ファイナルのダブルス部門にも出場資格を獲得した。シングルスでは、5月初頭のセルビア・オープン大会でノバク・ジョコビッチに敗れ準優勝(同大会はマラチとのダブルス優勝により、単複両部門の決勝進出)。全仏オープンで久々にシングルスの予選を通過した。これはポーランドの男子選手として1995年のコヴァルスキ以来14年ぶりの全仏本戦出場であり、1回戦でビクトル・トロイツキに6-3, 3-6, 4-6, 7-6(4), 3-6で敗れた。

2010年 グランドスラム4回戦進出

2010年全豪オープンで、クボットは初めてシングルスの本戦直接出場を果たし、4回戦まで勝ち進んだ。3回戦の対戦相手だったミハイル・ユージニーが棄権したため、クボットは不戦勝で4回戦に進み、第3シードのノバク・ジョコビッチに1-6, 2-6, 5-7で敗れた。ポーランド人男子選手による4大大会シングルス4回戦進出は、1982年全仏オープンヴォイチェフ・フィバク以来28年ぶりの快挙となった。

2011年 グランドスラム4回戦進出

2011年全仏オープンでは予選から勝ち上がり、1回戦で第11シードのニコラス・アルマグロを3-6, 2-6, 7-6(3), 7-6(5), 6-4の逆転で破り全仏での初勝利を挙げ3回戦まで進出した。ウィンブルドン選手権でも予選から勝ち上がり、3回戦で第9シードのガエル・モンフィスを6-3, 3-6, 6-3, 6-3で破り自己最高の4回戦に進出している。

2012年 ロンドン五輪初出場

2012年のロンドン五輪でオリンピックに初出場した。シングルス1回戦でグリゴール・ディミトロフに3-6, 6-7(4)で敗れた。

2013年 ウィンブルドンベスト8

2013年ウィンブルドン選手権では初めて4大大会シングルスでベスト8に進出した。準々決勝ではポーランドの後輩であるイェジ・ヤノヴィッツに5-7, 4-6, 4-6で敗れた。

2014年 全豪ダブルス初優勝

2014年全豪オープン男子ダブルスではロベルト・リンドステットと組み男子ダブルスの決勝に進出した。決勝ではエリック・ブトラック/レイベン・クラーセン組を 6–3, 6–3 で破り初の4大大会タイトルを獲得した[1]

2017年 ウィンブルドンダブルス初優勝

2017年のウィンブルドン選手権男子ダブルスマルセロ・メロとペアを組み第4シードで出場。決勝でオリバー・マラチ/マテ・パビッチに5-7, 7-5, 7-6, 3-6, 13-11で優勝。

ATPツアー決勝進出結果

シングルス: 2回 (0勝2敗)

大会グレード
グランドスラム (0-0)
ATPワールドツアー・ファイナル (0-0)
ATPワールドツアー・マスターズ1000 (0-0)
ATPワールドツアー・500シリーズ (0-0)
ATPワールドツアー・250シリーズ (0–2)
サーフェス別タイトル
ハード (0-0)
クレー (0-2)
芝 (0-0)
カーペット (0-0)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2009年5月10日 ベオグラード クレー ノバク・ジョコビッチ 3–6, 6–7(0)
準優勝 2. 2010年2月14日 コスタ・ド・サイペ クレー フアン・カルロス・フェレーロ 1–6, 0–6

ダブルス: 25回 (15勝10敗)

結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2007年4月23日 カサブランカ クレー オリバー・マラチ ジョーダン・カー
ダビド・シュコッホ
6–7(4), 6–1, [4–10]
準優勝 2. 2007年10月28日 リヨン カーペット (室内) ロブロ・ゾブコ セバスチャン・グロジャン
ジョー=ウィルフリード・ツォンガ
4–6, 3–6
準優勝 3. 2009年2月23日 アカプルコ クレー オリバー・マラチ フランティシェク・チェルマク
ミハル・メルティナク
6–4, 4–6, [7–10]
優勝 1. 2009年4月11日 カサブランカ クレー オリバー・マラチ シーモン・アスペリン
ポール・ハンリー
7–6(4), 3–6, [10–6]
優勝 2. 2009年5月4日 ベオグラード クレー オリバー・マラチ ヨハン・ブルンストロム
ジャン=ジュリアン・ロイヤー
6–2, 7–6(3)
優勝 3. 2009年11月1日 ウィーン ハード
(室内)
オリバー・マラチ ユリアン・ノール
ユルゲン・メルツァー
2–6, 6–4, [11–9]
優勝 4. 2010年2月6日 サンティアゴ クレー オリバー・マラチ ポティート・スタラーチェ
オラシオ・セバジョス
6–4, 6–0
準優勝 4. 2010年2月14日 コスタ・ド・サイペ クレー オリバー・マラチ パブロ・クエバス
マルセル・グラノリェルス
5–7, 4–6
優勝 5. 2010年2月27日 アカプルコ クレー オリバー・マラチ ファビオ・フォニーニ
ポティート・スタラーチェ
6–0, 6–0
優勝 6. 2010年9月25日 ブカレスト クレー フアン・イグナシオ・チェラ マルセル・グラノリェルス
サンティアゴ・ベントゥーラ
6–2, 5–7, [13–11]
準優勝 5. 2011年2月5日 サンティアゴ クレー オリバー・マラチ マルセロ・メロ
ブルーノ・ソアレス
3–6, 6–7(3)
準優勝 6. 2012年4月29日 ブカレスト クレー ジェレミー・シャルディー ロベルト・リンドステット
ホリア・テカウ
6–7(2) , 3–6
準優勝 7. 2012年5月20日 ローマ クレー ヤンコ・ティプサレビッチ マルセル・グラノリェルス
マルク・ロペス
3–6, 2–6
優勝 7. 2012年7月15日 シュトゥットガルト クレー ジェレミー・シャルディー ミハル・メルティナク
アンドレ・サ
6–1, 6–3
優勝 8. 2013年3月2日 アカプルコ クレー ダビド・マレーロ シモーネ・ボレッリ
ファビオ・フォニーニ
7-5, 6-2
優勝 9. 2014年1月25日 全豪オープン ハード ロベルト・リンドステット エリック・ブトラック
レイベン・クラーセン
6–3, 6–3
優勝 10. 2015年6月14日 スヘルトーヘンボス イボ・カルロビッチ ニコラ・マユ
ピエール=ユーグ・エルベール
6-2, 7-6(11)
優勝 11. 2015年7月26日 ボースタード クレー ジェレミー・シャルディー フアン・セバスティアン・カバル
ロベルト・ファラ
6–7(6), 6–3, [10–8]
優勝 12. 2015年9月27日 メス ハード
(室内)
エドゥアール・ロジェ=バセラン ニコラ・マユ
ピエール=ユーグ・エルベール
2–6, 6–3, [10–7]
優勝 13. 2015年10月25日 ウィーン ハード
(室内)
マルセロ・メロ ジェイミー・マリー
ジョン・ピアーズ
4–6, 7–6(3), [10–6]
準優勝 8. 2016年5月1日 エストリル クレー マルチン・マトコフスキ エリック・ブトラック
スコット・リプスキー
4–6, 6–3, [8–10]
準優勝 9. 2016年6月19日 ハレ アレクサンダー・ペヤ レイベン・クラーセン
ラジーブ・ラム
6–7(5), 2–6
準優勝 10. 2016年7月24日 ワシントンD.C. ハード アレクサンダー・ペヤ ダニエル・ネスター
エドゥアール・ロジェ=バセラン
6–7(3), 6–7(4)
優勝 14. 2016年10月30日 ウィーン ハード
(室内)
マルセロ・メロ オリバー・マラチ
ファブリス・マルタン
4–6, 6–3, [13–11]
優勝 15. 2017年7月15日 ウィンブルドン マルセロ・メロ オリバー・マラチ
マテ・パビッチ
5–7, 7–5, 7–6, 3–6, 13–11

シングルス成績

略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 通算成績
全豪オープン LQ A LQ LQ LQ 4R 2R 1R 1R 1R LQ A 3–5
全仏オープン LQ LQ LQ A 1R 1R 3R 3R 2R 1R 1R A 5–7
ウィンブルドン LQ LQ LQ LQ LQ 2R 4R 2R QF 3R 3R A 12–6
全米オープン LQ 3R LQ A A 1R A 1R 1R A A A 2–4

: 2010年全豪3回戦と2013年全英2回戦の不戦勝は通算成績に含まない

脚注

外部リンク




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