ラーズグリーズ
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ラーズグリーズには、次のようなものがある。
- 1 ラーズグリーズとは
- 2 ラーズグリーズの概要
ラーズグリーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/19 07:33 UTC 版)
「ヴァルキュリアシリーズ」の記事における「ラーズグリーズ」の解説
【Ràðgrìð = 北欧神話に登場する戦乙女】 シグルーンを再設計した機体。 軽量化による装甲の増加、駆動系の改良による反応速度の向上、ジェネレータを搭載した飛行ブースター兼アームドベースの追加など大幅な改良が行われている。アームドベースにはZ&R社初の開発となるビーム兵器を搭載しており、これらの追加武装により総合的な火力はスヴァンヒルドを大きく上回る。しかし全体としては実験的な改良が多く、技術面で課題の残る機体となった。『64』ではZ&R社が最後に開発したヴァルキュリアシリーズであり、開発の途中で放棄されている。 デザイン スヴァンヒルドに武装を大量に積んだアームドベースを背負わせるという無茶なデザインで、とても空を飛ぶようには見えない。 劇中での活躍 OZのクーデターによって設計段階で放置されていたが、設計データをカラバと地球解放戦線のスタッフが入手し、スヴァンヒルドから得られたセレインのデータによる独自の改良を加え完成させた(形式番号に「改」とついているのはこのためと思われる。なお、この際セレインは自分のデータが勝手に使われ憤慨していた)。当初、セレインは慣れ親しんだスヴァンヒルドからの乗り換えを拒むが、セレインのデータを使ったことで事実上専用機となっていたため最終的に乗り換えることとなる。
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ラーズグリーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/05 03:05 UTC 版)
11月7日までにオーシア軍はバストーク半島の全域を支配領域に置き、北西に進んだ軍はドレスデネやティーグル軍港を制圧した。また、ヴァージュヌイおよびダーマ湖の東を制圧していたオーシア軍は支配領域の拡大により両戦線の接続に成功した。14日までにオーシア軍はソーンツァやリィバ湖周辺を支配領域に置き、西方でもドゥガーを支配領域に置いた。 ユークトバニア軍はアネア大陸北方のラーズグリーズ海峡に展開している潜水艦隊所属の潜水空母リムファクシによって、オーシア軍の海岸橋頭堡を弾道ミサイルで攻撃した。オーシア軍はすでに準備展開を終えており大きな影響はなかったが、オーシア軍にとって弾道ミサイル攻撃が脅威であることは間違いなかった。 リムファクシに弾薬を供給するため航行していた輸送潜水艦がオーシア軍の聴音探知によって発見され、その航路情報からリムファクシとの会合予定時刻が計測された。奇しくもその予定時刻はオーシア地上軍の大規模攻勢の開始と同時刻であった。オーシア軍はリムファクシの補給中を航空部隊で奇襲し撃沈することを目的としたロングハープーン作戦を立案し、ラーズグリーズ海峡に向けてウォードッグ隊を展開させた。 11月14日、ウォードッグ隊は空中給油を経つつ低空でラーズグリーズ海峡に飛行し、補給のため浮上していたリムファクシに攻撃を加えた。リムファクシは直ちに潜航したものの、弾道ミサイルの水中発射機能が損傷した。それと同時にオーシア地上軍が大規模攻勢を開始したため、ユークトバニア軍の潜水艦隊司令部はリムファクシに弾道ミサイル発射命令を出した。リムファクシは弾道ミサイルの水中発射ができなくなっていたため、浮上してからの発射を強いられた。弾道ミサイル攻撃は一定の成果を上げ、オーシア軍の突撃を一時頓挫させたものの、ウォードッグ隊はリムファクシに攻撃を加え、バラストタンクを損傷させたことで潜航機能を削いだ。リムファクシは海上でオーシア軍機と決着をつけることを決断し、艦載無人機を発艦させつつ散弾ミサイルをオーシア軍機に向けて使用したものの、ウォードッグ隊は散弾ミサイルの範囲を回避しつつ攻撃を加え、リムファクシを撃沈した。 リムファクシはラーズグリーズ海峡に展開していたことから、オーシア軍とユークトバニア軍の双方から、童話「姫君の青い鳩」に登場する悪魔であり英雄として有名な「ラーズグリーズ」と呼ばれる艦であった。この戦闘でリムファクシを撃沈させたウォードッグ隊は、その戦果や過去にシンファクシを沈めた実績からオーシア軍からは「ラーズグリーズ海峡の英雄」、ユークトバニア軍からは「ラーズグリーズの悪魔」と呼ばれた。以降のオーシア軍は各地で勝利を重ねたが、その一因としてはウォードッグ隊の活躍によってオーシア軍将兵の士気が上がっており、ユークトバニア軍将兵の士気が低下したからであった。 積極的攻勢に出たオーシア軍は戦線を前進させた。また、オクチャブルスク南東の半島において支配領域を広げた。この攻勢の中でグルビナに捕虜収容所があることが発覚し、11月17日に捕虜救助を目的としたバックホール作戦が開始され、海兵隊と空軍の共同作戦により捕虜が救出された。この戦闘でウォードッグ隊に被撃墜機が発生し、海兵隊のヘリも豪雪により一機墜落したが、これらの搭乗員は翌11月18日に実行されたストレイシープ作戦によって救助された。11月25日までにオーシア軍は更に支配領域を拡大し、北方ではグルビナからオクチャブルスク南東の半島の戦線を接続し、北西ではジラーチ砂漠の間際まで進撃し、西方ではイクヴァタル市を支配領域に置き、南方のベルーサとの国境地域もほぼ支配領域に置いた。
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ラーズグリーズ(一柳隊)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 11:56 UTC 版)
「アサルトリリィ」の記事における「ラーズグリーズ(一柳隊)」の解説
一柳 梨璃(ひとつやなぎ りり) 声・演 - 赤尾ひかる 年齢:15歳 / 誕生日:6月19日 / 血液型:A / 身長:156cm / 体重:49kg / レアスキル:カリスマ 本作の主人公。百合ヶ丘女学院高等部1年生(椿組)。二年前の甲州撤退戦でヒュージに襲われていた所を夢結に命を救われた彼女は、リリィに、白井夢結に憧れを抱く。 そして補欠合格ではあるが、鎌倉府きっての名門ガーデン「私立百合ヶ丘女学院」への入学を果した。 浪人してでも百合ヶ丘に入学するつもりだったため、別の学校は受験していなかった。人当たりがよい性格で、いつの間にか周囲から好かれるという才能の持ち主。何事にも一生懸命だが、突っ走りすぎる面もある。趣味は水晶集めで、好物はラムネ。瓶ラムネをいつもカバンに忍ばせている。四葉のクローバーの髪飾りには夢結にまつわる特別な思いが込められている。支配のスキルとも呼ばれるレア中のレアスキル「カリスマ」を保持するが、梨璃のカリスマは同スキル持ちの者と比べて明らかに規模が広く、効果も異なるため、目覚めたのは更なる上位スキルである「ラプラス」である可能性を指摘されている。 白井 夢結(しらい ゆゆ) 声・演 - 夏吉ゆうこ 年齢:16歳 / 誕生日:4月12日 / 血液型:A / 身長:163cm / 体重 48kg / レアスキル:ルナティックトランサー 百合ヶ丘女学院高等部2年生。学院を代表するリリィの一人で、最前線でヒュージと戦い多くの戦場で戦果を挙げてきた。 二年前の甲州撤退戦でヒュージに襲われていた梨璃を救出しているが、直後にパートナーの川添美鈴(声 - 川澄綾子)がヒュージに殺されてしまう。この事件をきっかけに、他人から距離を置くようになってしまう。狂戦士化して敵味方の区別なく暴れ回る呪いのようなレアスキル「ルナティックトランサー」を保持し、精神的な不安定さを抱えながら懸命に戦う姿から多くのファンを持つ。一方で、事件を知る一部の者からは「死神」と呼ばれている。梨璃との再会で仲間を失った事件と再び向き合うことになる。趣味は観劇で、好物は紅茶と辛いもの。 楓・J・ヌーベル(かえで・ジョアン・ヌーベル) 声・演 - 井澤美香子 年齢:15歳 / 誕生日:1月1日 / 血液型:AB / 身長:164cm / 体重:52kg / レアスキル:レジスタ 百合ヶ丘女学院高等部1年生(椿組)。高等部入試試験でトップの成績を収めた才媛。CHARM開発を行うグランギョニル社の一族でフランス人と日本人のハーフ。 高い知性に良好な性格、ヒュージを圧倒する程の高い戦闘能力を誇る彼女は非の打ちどころがないリリィとして知られる一方、「かわいい女の子が大好き」という性癖を持っている。 新学期早々、梨璃と出会いその片鱗を見せる。趣味は可愛い女の子の撮影に美術品の収集。オーガニック系の食べ物を好む。 二川 二水(ふたがわ ふみ) 声・演 - 西本りみ 年齢:15歳 / 誕生日:12月21日 / 血液型:O / 身長:152cm / 体重:44kg / レアスキル:鷹の目 百合ヶ丘女学院高等部1年生(椿組)。圧倒的な質と量を誇る「リリィオタク」で、リリィ個人だけではなく、CHARM、戦略戦術に至るまで幅広い知識を持っている。 一方でリリィとしては未熟で、梨璃と同じ補欠合格者である。有用なレアスキルとして知られる「鷹の目」と幅広い知識を活かして、仲間のサポートや戦況分析といった活躍を徐々に見せ始める。基本的には優等生なとても良い子。中学時代に公民館の受付などをしていたので世慣れていて、きちんとした受け答えも出来る。しかし、リリィの話になると早口になり終わらないトークを続ける悪癖を持つ。 また、有名な実力派リリィと遭遇すると興奮のあまり握手を求めたり鼻血が出たりする。学内では「リリィ新聞」なるものを発行しており、リリィオタクの本領を発揮している。リリィ以外にもカワウソが好きで、グッズを集めている。好物は丼物。 安藤 鶴紗(あんどう たづさ) 声・演 - 紡木吏佐 演 - 矢新愛梨(舞台『Lost Memories』代役) 年齢:15歳 / 誕生日:2月13日 / 血液型:O / 身長:158cm / 体重:49kg / レアスキル:ファンタズム 百合ヶ丘女学院高等部1年生(椿組)。非人道的な対ヒュージ研究で悪名高い多国籍企業『G.E.H.E.N.A.』による人体実験の犠牲者で、百合ヶ丘女学院に保護されたという過去を持つ強化リリィ(ブーステッドリリィ)と呼ばれる存在。レアスキル「ファンタズム」以外に、強化リリィ特有の能力を獲得している。 傷ついた肉体を瞬時に再生する「リジェネレーター」。クリスタルコアさえ持っていれば血液などを触媒にして「准CHARM」を構成できる「アルケミートレース」。 いずれも強力な能力だが、強化の副作用で精神が不安定に陥ることが多く、激しい頭痛や嘔吐、理由のない恐怖心などに囚われてしまう。 根は優しい子なのだが過去に何度も裏切られ、虐げられてきた事で心を閉ざしてしまう。誰に対しても距離を置こうとする彼女だが、その意思に反して関係を持とうする梨璃の存在が彼女の心に変化をもたらす。趣味は折紙で、好物はコーヒー。猫好きでもある。 吉村・Thi・梅(よしむら・ティ・まい) 声・演 - 岩田陽葵 年齢:16歳 / 誕生日:7月21日 / 血液型:O / 身長:156cm / 体重:45kg / レアスキル:縮地 百合ヶ丘女学院高等部2年生。ベトナム出身のリリィでレアスキル「縮地」を最高レベルで保有している。 過去に夢結と同じレギオン「アールヴヘイム」に所属していて、リンカーネータ(切り札となるサブメンバー)として重要な戦いで活躍してきた。リリィとしては卓越しているのだが、練習が嫌いな天才肌。 生来の鷹揚な性質でレギオンのムードメーカー。「アールヴヘイム」解散後も夢結のことを気にかけており、一柳隊に入るまで同じ無所属でいた。趣味はお絵描(前衛的な絵柄)で、好物はベトナム料理のブンチャー。 郭 神琳(クォ シェンリン) 声・演 - 星守紗凪 年齢:15歳 / 誕生日:2月6日 / 血液型:A / 身長:165cm / 体重:53kg / レアスキル:テスタメント 百合ヶ丘女学院高等部1年生(椿組)。台北出身の上品なお嬢様で、幼稚舎から百合ケ丘女学院に所属する生え抜きのリリィ。理屈屋で正しくないと思ったことは見過ごせない為、実は喧嘩っ早い。性格自体は優しく真面目。汚い手段なども絶対に使わない。寮のルームメイトの雨嘉のことを気にかけており、自信がないと弱気になる度に励ましている。雨嘉に自信を持ってもらう為に行動を起こす事があるが、その生真面目さのせいか荒療治になり気味である。趣味は読書(漢籍や兵法書)と入浴で、好物は肉料理。 王 雨嘉(ワン ユージア) 声・演 - 遠野ひかる 年齢:15歳 / 誕生日:12月21日 / 血液型:AB / 身長:163cm / 体重:50kg / レアスキル:天の秤目 百合ヶ丘女学院高等部1年生(李組)。北欧最強ガーデン「ヘイムスクリングラトレードゴード中等部」から百合ヶ丘女学院へ進学。三姉妹の真ん中で優秀な姉と妹に挟まれて育ったためか自分に自信が持てない。レアスキル「天の秤目」を相当のレベルまで高めていて、実はとても優秀なリリィ。しかし、無口で感情表現が苦手なため、困ると黙り込んでしまい「怒ってる」とよく誤解される。学生寮では郭神琳とルームメイトである。趣味は猫グッズ集めで、好物は魚料理(作るのも好き)。アクアリウムなども好きらしい。 ミリアム・ヒルデガルド・v・グロピウス(ミリアム・ヒルデガルド・フォン・グロピウス) 声・演 - 高橋花林 年齢:15歳 / 誕生日:11月25日 / 血液型:AB / 身長:153cm / 体重:40kg / レアスキル:フェイズトランセンデンス 百合ヶ丘女学院高等部1年生。ドイツから入学してきた工廠科に所属するリリィ。CHARMの開発と研究がメインであったが、レアスキル「フェイズトランセンデンス」を覚醒してからは「戦うアーセナル」として戦闘訓練に参加するようになった。 人懐っこい性格だが余計なことをして場を乱すムードメーカーとトラブルメーカーの気質を併せ持つ。面倒見が良く、上級生の研究の手伝いや日常の世話をしている。「人と話す」のが大好き。楓をライバル視しているが、一方通行で取り合ってもらえない。趣味は機械いじり。人気アニメ「変身少女チャーミーリリィ」のファン。好物ははちみつやガムシロップなどの甘いもの。 一柳 結梨(ひとつやなぎ ゆり) 声 - 伊藤美来 海岸で調査中の一柳隊が発見した記憶喪失の謎の少女。梨璃は妹のように可愛がっており、名前も夢結と梨璃から一文字ずつ取って命名された。その正体は、GEHENAとグランギニョルの共同研究によりヒュージ細胞から培養して作られた幹細胞が元となった人造リリィ。実験のためヒュージネストへ送り込まれ撃沈された無人操作船に積まれていた幹細胞の生き残りが浜辺に打ち上げられ、それに梨璃が触れたことで誕生した。そのため保護されるより前の記憶も名前も元々存在していなかった。稼働している実験体を取り戻したいGEHENAが反リリィ派の政治家を動かして人型ヒュージであると捕縛指令を発令させるが、調査の結果そのDNAはほぼ人間そのものであり、人であるとの判定が下されたことで指令解除され事態は一応の解決をみた。しかし、その直後に攻撃を仕掛けてきた強力なヒュージから皆を守るために単独で戦いを挑み、相打ちとなって命を落とす。
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ラーズグリーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/30 03:20 UTC 版)
「ラーズグリーズ(Razgriz)」とは、世界各地で広く読まれている童話「姫君の青い鳩(A Blue Dove for the Princess)」に登場する黒衣の悪魔の事である。この本の著者はエリアノ・グラウン、挿絵はアルノー・ベステルである。ラーズグリーズはアネア大陸北部に伝わる伝説ともされ、この地の海峡が「ラーズグリーズ海峡」と呼ばれるようになった。また、ラーズグリーズは「計画を壊す者」を意味する。童話の中で、ラーズグリーズは次のように語られている。 歴史が大きく変わるとき、ラーズグリーズは現れる。はじめは、漆黒の悪魔として。悪魔は、その力もって地上に死を振り注ぎ、やがて死ぬ。しばしの眠りの後、再び現れる。英雄として現れる。 環太平洋戦争において、ラーズグリーズ海峡に展開していたユークトバニア軍の潜水空母リムファクシはオーシア軍から「ラーズグリーズ」と呼ばれており、リムファクシの乗員も自らを「ラーズグリーズ」と称していた。リムファクシが搭載する散弾ミサイルの破壊力は絶大で、オーシア軍将兵にとってはまさに「悪魔」そのものであった。だがシンファクシとリムファクシを撃沈せしめたウォードッグ隊の戦闘力に恐れをなしたユークトバニア軍将兵は、ウォードック隊を「ラーズグリーズの悪魔」と呼んで恐れ、オーシア軍将兵の間にもその異名は広まり「ラーズグリーズ海峡の英雄」や「ラーズグリーズの英雄」と呼ばれるようになった。 ウォードッグ隊の3番機を務めたアルヴィン・H・ダヴェンポート大尉がノヴェンバー市の戦いで戦死した後はパイロットが補充されず3機編成で作戦に参加した。3機編成でもウォードッグ隊はクルイーク要塞攻略に多大な貢献を残し、オーシア軍がシーニグラード近辺にまで到達する原動力となった。だがあまりにも多大な戦果を重ねていった彼らは、両国の疲弊を求め戦局の膠着状態を目論む「灰色の男たち」からしてみれば、オーシアを勝利に導きかねない危険な存在であった。灰色の男たちは工作活動で彼らをスパイに仕立て上げ抹殺を企図したものの、ウォードッグ隊は練習機を奪取しサンド島基地から脱出した。ウォードッグ隊はセレス海で空母ケストレルから発艦したF-14A戦闘機によって撃墜されたが、事前にF-14Aから発光信号でベイルアウトを指示されており、脱出したパイロットたちはケストレルと行動を共にしていた海兵航空隊によって救助された。その際にパイロットたちは死亡したとする偽の報告がなされ、公式にはウォードッグ隊の消息はここで絶たれた。 ウォードッグ隊のパイロットたちは灰色の男たちの活動を知っていたニコラス・A・アンダーセン艦長が指揮するケストレルの部隊となり、自らをラーズグリーズ隊と名乗り、灰色の男たちの謀略を打ち砕くため、黒い塗装と悪魔(魔女)のエンブレムを施した4機編成の戦闘機部隊で活動した。彼らの卓越した戦闘能力はウォードッグ隊と符合する点が多く、対峙した灰色の男たちやユークトバニア軍、オーシア軍の間で彼らは「ラーズグリーズの亡霊」と呼ばれるようになった。一度姿を消した部隊が再び現れて戦争終結へと導く様子は上述の「姫君の青い鳩」の一節と奇妙に一致し、それ故に人々の心に残り伝説的扱われ方をされた。 戦争終結後もウォードッグ隊とラーズグリーズ隊が同一部隊であったとする説は根強く残っている。だが、サンド島飛行隊について入手可能な情報が極めて少ない事と、ラーズグリーズ隊の消息が不明なため、詳細は不明なままとなっている。このため、一連の戦争は讃えるべき者がいないため「謳われない戦い(The Unsung War)」と呼ばれるようになった。一方で、ウォードッグ隊とラーズグリーズ隊との交戦経験を持つパイロットの証言や、大統領筋からラーズグリーズ隊のひとりは女性であることが明かされたことに加え、ウォードッグ隊パイロットのケイ・ナガセが「姫君の青い鳩」を携帯していたことや、ホリスター沖で発見された作戦指令書も合わせて、専門家の間でも両部隊を同一視する者もいる。 2014年7月にはOBNジャーナルにて「英雄 悪魔 そして亡霊― ベルカ事変における謎の英雄達」というラーズグリーズについて取り上げた記事が掲載された。2020年には最高機密文書の公開によって黒塗りにされた箇所の文字数や前後の文脈から少数のグループが特定の目的に動いていることが推測されており、これまで公開された極秘や秘に分類されていた資料と併せて民間の間で研究が進められている。
※この「ラーズグリーズ」の解説は、「環太平洋戦争」の解説の一部です。
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