メリクロン【mericlone】
メリクロン
◇メリクロン研究の経緯
①1960年に、ウイルスに冒されていない(ウイルス・フリー)株を得るために、フランス人植物生理学者モレル(G.M.Morel)は、シンビジウムの生長点を切り取り、無菌培養を行なったところ、細胞が分裂増殖することを発見した。
②1963年に、アメリカの園芸学者ウィンバー(D.Winber)は、これを増殖に応用し、大量のクローン苗(遺伝子型が全く同じである苗)を得ることに成功した。
◇メリクロンの特徴
①オリジナル株(元株)と同一の株を、大量に得られる。
②オリジナル株(元株)と同一の株を、低価格で購入することができる。
③生長点には多くの場合ウィルスは存在しないので、メリクロンによって得られた苗はウイルスに冒されていない(ウイルス・フリー)と考えられている(100%安全とは言い切れない)。
④一般に、選別された良個体をメリクロンするので、山採り株とは比較にならない良個体を大量に得られる。
⑤パフィオペディラム属(Paph.)は現在、メリクロンできないため、希少性が保たれ、趣味家の間では根強い人気がある。
◇メリクロンの名称の由来
Apical Meristem Propagated Clone(頂端分裂組織繁殖分枝苗)は、もともと他の植物にも用いる名称だった。この名称を基に、1963年にアメリカ蘭協会(AOS)の協会誌Lindleyanaの編集者G.Dillon氏が、ラン科植物に限って使う名称として、Mericlone(Meri+Clone)という略称を提唱し、この名が世界中に広まった。
メリクロン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/07 14:44 UTC 版)
メリクロンとは、メリステム(meristem、主として茎頂 (shoot apex) のメリステム)とクローン (clone) をつなぎ合わせて作られた言葉。すなわち、茎頂培養のことを言う(メリステムのことを和訳して分裂組織という)。
- 1 メリクロンとは
- 2 メリクロンの概要
メリクロンと同じ種類の言葉
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