ミトコンドリア脳筋症の3大病型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 17:58 UTC 版)
「ミトコンドリア病」の記事における「ミトコンドリア脳筋症の3大病型」の解説
慢性進行性外眼麻痺症候群(CPEO) - 眼瞼下垂、外眼筋の麻痺が主な症状である。発症年齢は幅広い。多くの症例でミトコンドリアDNAに欠失が見られる。カーンズ・セイヤー症候群(Kearns-Sayre syndrome、KSS) - 外眼筋の麻痺、網膜色素変性、心伝導ブロックの3つを併発する点が主な特徴である。筋力低下などを併発する。 赤色ボロ線維・ミオクローヌスてんかん症候群(福原病、マーフ、ragged-red fiberを伴うミオクローヌスてんかん)(MERRF) - ミオクローヌス、痙攣、小脳症状、筋症状が主に現れる。子供に多い。知的退行、歩行障害に至る。患者の4割で心筋症を合併する。福原信義らによって1980年に新潟で発見された。ragged-red fiber(赤色ボロ線維)は、異常ミトコンドリアの染色像である。母系遺伝する。 ミトコンドリア脳筋症・乳酸アシドーシス・脳卒中様症候群(メラス、卒中様症状を伴うミトコンドリア脳筋症)(MELAS) - 脳卒中様の発作を起こす点が特徴である。頭痛、嘔吐が初発症状である場合が多い。筋力低下、知能障害などが起こる場合もある。小児に多い。血清・髄液中の乳酸値が高い。後頭葉に多発性脳梗塞様のCT、MR所見を認める。母系遺伝する。
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