ミストラル1969客車
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1969年にミストラルに投入された客車で、「新ミストラル(Nouveau Mistral)」とも呼ばれる。基本的な設計はPBA形と同様であるが、PBA系統よりも乗車時間が長いことが想定されていたので食堂車が存在する。またミストラル専用に売店や理容室、秘書室を備えた「特別バー」車もあった。 1968年から1970年にかけて86両が製造され、フランス国内TEEのミストラル、リヨネ、ロダニアンのほか、パリ・ルール(パリ - ドルトムント)にも用いられた。1974年にはさらに36両が増備され、シザルパン(パリ - ミラノ)およびパリ - ブリュッセル系統の増発にあてられた。1974年製造分の開放座席車のうち5両はスイス連邦鉄道、6両はベルギー国鉄の所属である。パリ・ブリュッセル・アムステルダム系統ではPBA形と混結して用いられた。 車両の内訳は以下の通り。 一等開放座席車(A8tu) : 28両 + 11両(ベルギー国鉄、スイス国鉄所属) 一等コンパートメント車(A8u) : 27両 + 15両 特別バー車(Arux) : 4両 - ミストラル専用 食堂車(Vru) : 11両 + 2両 一等開放座席・バー合造車(A3rtu) : 2両 + 3両 一等開放座席・荷物・電源車(A5Dtux) : 14両 + 5両 1976年以降のリヨネ、ミストラルなどの廃止とともに、ミストラル69型はアルバレートやフランス国内の他方面への列車に転用された。1984年以降は一部が二等車に改造されている。1996年に営業運転を終え、1999年には44両がキューバに売却された。
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