ポリッシング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 05:45 UTC 版)
ポリッシング工程では最終的なプロセス加工面を作るために、200 mmウエハーまでは多くが片面のみに対して機械的化学的研磨 (CMP) によって極めて平滑な鏡面状態とする。300 mmウエハーからは国際標準で片面だけでなく裏面も表面の80–100 %程度の精度にまで平滑な鏡面状態となるように研磨して、表面への平滑度の影響を最小にしている。 例えば、100 nmのプロセスルールではステッパによる露光に精度が求められるために、100 nm以下のローカルサイト平坦度が求められる。 この研磨工程ではウエハーを回転する円盤状の大きな研磨テーブルに何枚か並べて接着し、これらのウエハーの上面を小さめの回転円盤である研磨定盤に付けられた研磨クロスで上から研磨する。同時にコロイダルシリカが含まれるアルカリ性研磨液をこれらの間に流動するように流し込み、機械的研磨と化学的研磨を同時に行なう。 主にポリッシング工程によって表面でも使用できない端面除外領域 (Edge Exclusive Area, EEA) とよばれる外周端近く2 mm程度のドーナッツ状の領域が生まれる。これは研磨が外周部でより進む結果、最外周で数百μm程度まで過度に研磨されこの領域が傾斜をもって薄くなるためである。このEEAの内側がFQA (Fixed Quality Area) と呼ばれる使用が可能な領域である。
※この「ポリッシング」の解説は、「シリコンウェハー」の解説の一部です。
「ポリッシング」を含む「シリコンウェハー」の記事については、「シリコンウェハー」の概要を参照ください。
- ポリッシングのページへのリンク