ボランティアの養成・貢献
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/04 00:12 UTC 版)
「上野点字図書館」の記事における「ボランティアの養成・貢献」の解説
上野点字図書館では点訳ボランティアと音訳ボランティアを養成する講習会を毎年交互に無料開講している。1982年(昭和57年)に始まった。2018年(平成30年)度は点訳ボランティア養成講座を開講し、6月1日から10月12日までの毎週金曜日に計20回、初心者向けに点字の読み方から教授した。なお、点訳作業には2000年(平成12年)前後まで点字盤を使用していたが、以降はパーソナルコンピュータを使用している。 講習会を修了した生徒は上野点字図書館が購入した墨字図書、利用者が持ち込んだ資料(家電製品のマニュアル、会議資料なども含む)を点訳・音訳するボランティアとして活動する。2017年(平成29年)度現在、上野点字図書館で活動している点訳ボランティア団体と音訳ボランティア団体はそれぞれ2団体ずつある。これらのボランティア団体は上野点字図書館からの依頼資料や市の広報紙を点訳・音訳する活動を主としている。 点訳書の制作には市の広報紙なら5日程度、通常の図書であれば最短3か月、長ければ1年かかり、ボランティアは各人の自宅で作業を行う。このため、ボランティア団体全体で点訳できる図書は年間10冊程度にとどまる。音訳書の入手・制作・発送には市の広報紙なら10日程度、通常の図書であれば最短4か月、長ければ1年かかり、ボランティアは各人の自宅または録音室で作業を行う。制作作業そのものは300ページの文庫本で約8時間ほどである。ボランティア団体全体で音訳できる図書は年間20冊程度になる。こうして点訳・音訳された図書は上野点字図書館に収められるほか、サピエ図書館を通して日本全国の視覚障碍者に利用される。
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