ホールデンの名を冠した法則など
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 07:32 UTC 版)
「J・B・S・ホールデン」の記事における「ホールデンの名を冠した法則など」の解説
1937年に、遺伝的に平衡状態にある集団では突然変異による集団適応度の減少率は個体あたりの総突然変異率に等しく、個々の遺伝子の有害度には依存しないことをハーマン・J・マラーと共に示した。これは現在ホールデン・マラーの原理と呼ばれている。 エッセーOn Being the Right Size(1928年)では、「動物の性質はその大きさによりほぼ規定される」(例えば体の小さい昆虫は空気が体内に拡散するだけで呼吸できるが、体の大きい動物は心臓や赤血球が必要になる)という独自の見方を示し、これも「ホールデンの原理」と呼ばれることがある。 1922年に「系統の異なる動物の雑種第1代で一方の性にのみ現れない、少ない、あるいは不妊といった異常が見られる場合、そちらの性が異型接合(ヒトでいえばXYの性染色体をもつ男性)である」ことを見出し、これはHaldane's rule(日本語ではホールデンの規則)と呼ばれる。 Possible worlds (1940年)の中の名言「宇宙は我々が想像する以上に奇妙などころか、想像できる以上に奇妙なのだ」:これはHaldane's law(これは日本語では「ホールデンの法則」)と呼ばれることもある。(ただし父による「ホールデンの法則」もあるので注意。) 彼は溺れている兄妹のために命を投げ出すか?と問われて次のように語ったと言われる。「2人の兄妹、4人の甥、8人のいとこのためなら喜んで命を差し出すだろう」。これはホールデンが後年の遺伝子中心視点主義や血縁選択説を先取りするアイディアを持っていた証として語り継がれている。
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