ベロセットMシリーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/12 05:32 UTC 版)
1933年、ベロスはコストを削減し手軽に入手できるオートバイ製造を志向し、OHVシステムの導入を決定した。これは、Kシリーズのカムシャフト構造が製造に熟練を要するのに対し、OHV機構はシンプルで組み付けが単純であり量産効果も期待できたためである。このシリーズ第1号は『MOV』と名づけられ、ボア×ストローク比1:1(68mm)のシリンダーヘッドを持つ250ccのオートバイだった。この最高時速78mphと走行信頼性に優れたマシンは販売的に大成功を収めた。1934年に発売されたストローク長を変えて排気量を350ccに高めた『MAC』は更に人気を博し、ベロスは高い収益を上げた。1935年にはそれまでの2モデルをベースに開発された500ccモデル『MSS』が発売された。これは重厚なフレームを持ち、運送業向けのサイドカー用途を意識したつくりになっていた。『MSS』のフレームは改良されてレース用モデル『mkV』『KTT』に使われ、『KSS mkII』とともに1936~1948年のレース界を席巻し、ベロスに大きな名声と利益をもたらした。
※この「ベロセットMシリーズ」の解説は、「ベロセット」の解説の一部です。
「ベロセットMシリーズ」を含む「ベロセット」の記事については、「ベロセット」の概要を参照ください。
- ベロセットMシリーズのページへのリンク