ヘイスティングズのイングランド軍勢
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/28 11:01 UTC 版)
「ヘイスティングズの戦い」の記事における「ヘイスティングズのイングランド軍勢」の解説
ハロルドの軍勢の正確な兵士数は不明である。同時代の記録は信憑性のある数字を示していない。一部のノルマンの記録では40万から120万の人員がハロルド側にいたとする。イングランドの記録はハロルドの軍勢として概して非常に少ない数を示しており、おそらくはイングランド軍の敗北をそれほど手ひどいものではなかったと見せようとしている。近世の歴史家はヘイスティングズのハロルド軍について5,000名から1万3000名の間の数字を示唆しており、大半の現代の歴史家は7,000名から8,000名のイングランド軍部隊という数字を論じている。これらの人員はフュルド(英語版)とハスカールの混成であったことであろう。ヘイスティングズにいたことが知られているイングランド人の個人は僅かであり、ハロルドの弟ギリス(英語版)とレオフウィン(英語版)やその他2名の縁戚を含む、およそ20名の固有名の個人がハロルドとともにヘイスティングズで戦ったと合理的に想定しうるものである。 イングランド軍は全体が歩兵から構成されていた。一部の高位社会階層の軍構成員が馬で戦闘に向かったことはありうるものの、戦闘が始まると彼らは徒歩で戦うため馬から降りた。軍の中核は専従の職業兵士であるハスカールが形成していた。彼らの防具は円錐形の兜、長身の鎖帷子、そして凧型あるいは円形であったであろう楯であった。ほとんどのハスカールは両手持ちのデーン人の戦斧(英語版)を用いて戦ったが、剣を携えることもあった。軍のその他はフュルドの徴用兵が形成しており、同様に歩兵であったもののより軽い防備で、職業軍人ではなかった。歩兵の大半は、前列の全員が楯を互いに固定する楯壁(英語版)の一部を形成することとなった。その背後には斧持ちと、投げ槍持ちや弓兵が控えることになっていた。
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