プロ棋士の手合割
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 09:12 UTC 版)
現在は全ての互先での対局が、先番がコミを出して1局で勝敗を決着するコミ碁となっている。 日本棋院設立以前には、棋士間の手合割は二段差1子であった。 日本棋院が制定した、プロ棋士の段位を決める大手合では三段差1子を基準とする、以下の手合割の考え方が採用されていた。(日本棋院では2003年、関西棋院では2004年に廃止された。) 「大手合」も参照 段級差名称内容0 互先 2局一組として考え、交互に先手を持ち、同一の相手とは偶数局を行うのが基本。 1 先相先 3局一組として考え(以下同じ)、下位者が3局のうち2局で先番、1局で後手番とする。 2 先 下位者が3局のうち3局とも先番とする。定先とも呼ぶ。 3 先二先 下位者が3局のうち2局を先手、1局を2子番とする。 4 二先二 下位者が3局のうち1局を先番、2局を2子番とする。 5 二子 下位者が3局のうち3局とも2子番とする。 6 二三二 下位者が3局のうち2局を2子番、1局を3子番とする。 7 三二三 下位者が3局のうち1局を2子番、2局を3子番とする。 8 三子 下位者が3局のうち3局とも3子番とする。 名称のうち先相先(せんあいせん)の場合は、3局を先番、後手番、先番の順で打つが、古くは先番、先番、後手番の順で打たれ、これを先先先(せんぜんせん)と言った。また特定の手合割を上位者から表現する場合は「向(むこう)」を加えて「向二子(むこうにもく)」などと言う。 原則として、二者間の対局で、片方が4番勝ち越しとなった場合に手合割を変えるのが通例。下位者が勝ち越した場合は、昇段の権利を主張でき、実際には複数の相手に対しての成績を考慮して昇段を認められる。この仕組みは棋士の数が少ないうちはある程度有効に機能するが、棋士の数が多くなると昇段の判定基準が難しくなる。そこで同一の対局相手とは1局だけ行うことにし、成績を点数制という形で基準化したのが大手合制度である。 十番碁などの打込み制の対局を偶数局で行うのは、互先では2局一組とする考え方の延長。
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