ブランコの係数励振とは? わかりやすく解説

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ブランコの係数励振

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/28 12:17 UTC 版)

係数励振」の記事における「ブランコの係数励振」の解説

公園などにある遊具ブランコ係数励振原理として利用している。このブランコ動きについて、以下のような物理モデル考えられる。まず、一般的な振り子運動方程式角運動量より導くと次のうになる。 d ( m l 2 θ ˙ ) d t = − m g l sin ⁡ θ {\displaystyle {{d}(ml^{2}{\dot {\theta }}) \over dt}=-mgl\sin \theta } ここで、t:時間、m:振り子質量(≒操作質量)、θ:振り子角度、g:重力加速度である。微小振動仮定して sin ⁡ θ ≈ θ {\displaystyle \sin \theta \approx \theta } とすれば、以下のように変形できる。 θ ¨ + 2 l ˙ l θ ˙ + g l θ = 0 {\displaystyle {\ddot {\theta }}+2{\frac {\dot {l}}{l}}{\dot {\theta }}+{\frac {g}{l}}\theta =0} ブランコを漕ぐ動作とは、立ち漕ぎ場合上半身上下移動させ、座り漕ぎ場合は足を上下させる動作を行う。これらは、漕ぎ手重心上下させていることに等しい。これを、ブランコとそれに乗る漕ぎ手合わせた一体の系として考えると、振り子ロープ長さ短くなったり、長くなったりすることに等しい。振り子長さロープ長さ)を l とし、ブランコを漕ぐことによる振り子長さ変化正弦波による周期的変化として以下のように表す。 l = l 0 + a sin ⁡ ω t {\displaystyle l=l_{0}+a\sin {\omega t}} ここで、l0平均長さ、a:腕長さ変動振幅、ω:腕長さ変動角周波数である。これを上記運動方程式代入して、かつ、 a ≪ l 0 {\displaystyle a\ll l_{0}} として 1 / ( 1 + a / l 0 ) ≈ 1 − a / l 0 {\displaystyle 1/(1+a/l_{0})\approx 1-a/l_{0}} を利用すれば、以下の運動方程式を得ることができる。 θ ¨ + 2 ω ( a cos ⁡ ω t l 0 − a 2 2 l 0 2 sin ⁡ 2 ω t ) θ ˙ + g l 0 ( 1 − a l 0 sin ⁡ ω t ) θ = 0 {\displaystyle {\ddot {\theta }}+2\omega \left({\frac {a\cos {\omega t}}{l_{0}}}-{\frac {a^{2}}{2l_{0}^{2}}}\sin {2\omega t}\right){\dot {\theta }}+{\frac {g}{l_{0}}}\left(1-{\frac {a}{l_{0}}}\sin {\omega t}\right)\theta =0} さらに、 a ≪ l 0 {\displaystyle a\ll l_{0}} より ( a / l 0 ) 2 ≈ 0 {\displaystyle (a/l_{0})^{2}\approx 0} として簡単化すれば、 θ ¨ + 2 ω a cos ⁡ ω t l 0 θ ˙ + g l 0 ( 1 − a l 0 sin ⁡ ω t ) θ = 0 {\displaystyle {\ddot {\theta }}+2\omega {\frac {a\cos {\omega t}}{l_{0}}}{\dot {\theta }}+{\frac {g}{l_{0}}}\left(1-{\frac {a}{l_{0}}}\sin {\omega t}\right)\theta =0} よってブランコ運動方程式は、 θ ˙ {\displaystyle {\dot {\theta }}} 、 θ {\displaystyle \theta } の係数変動する係数励振系で表すことができる。 この系の周期関数係数無視した固有振動数は、 ω 0 = g / l 0 {\displaystyle \omega _{0}=g/l_{0}} である。フロケ理論を基に近似的に上式の不安定領域求めると、第1次係数共振域では、 a / l 0 ≈ 0 {\displaystyle a/l_{0}\approx 0} のとき ω / ω 0 ≈ 2 {\displaystyle \omega /\omega _{0}\approx 2} で不安定振動発生し、そこから a / l 0 {\displaystyle a/l_{0}} が大きくなるに連れて安定振動発散)が発生する ω / ω 0 {\displaystyle \omega /\omega _{0}} の領域広がるような分布となる。よって漕ぐ動作周期着目すると、ブランコ大きく揺らす漕ぎ方としては、ブランコ固有周期の2倍周期重心の上運動を行うことが理想的となる。

※この「ブランコの係数励振」の解説は、「係数励振」の解説の一部です。
「ブランコの係数励振」を含む「係数励振」の記事については、「係数励振」の概要を参照ください。

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