ブシェール原子力発電所
英語:Bushehr Nuclear Power Plant、Bushehr nuclear plant、Bushehr nuclear power station
イランの原子力発電所。ペルシア湾岸の都市ブシェール(ブーシェフル)から12kmほど離れた地点にある。
ブシェール原子力発電所はイラン初の原子力発電所である。建造にはロシアが協力している。原子炉のタイプはロシア型加圧水型原子炉(VVER)である。1970年代末に建設計画がスタートしたが、イランとロシアとの契約問題によって一時頓挫した。1990年代に建設計画が再開され、2011年に原子炉1号機が完成・稼働を開始した。なお、イランは原子力発電所を保有していながら原子力安全条約に批准していない唯一の国である。
2013年4月9日にイランの南部でマグニチュード6.3の地震が発生した。翌10日までに、家屋が倒壊するなどして30名以上が死亡、800名以上が負傷したと報じられている。震源地はブシェール原子力発電所から100キロメートル程度の地点と近い。イラン国営放送は10日の時点で、原発に問題はない旨を発表している。
ブーシェフル原子力発電所
(ブシェール原子力発電所 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/23 09:30 UTC 版)
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نیروگاه اتمی بوشهر | |
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ブーシェフル原子力発電所の模型、2010年撮影
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種類 | 原子力発電所 |
電気事業者 | イラン原子力機構(en:Atomic Energy Organization of Iran) |
所在地 | ![]() ブーシェフル州 |
北緯28度49分46.64秒 東経50度53分09.46秒 / 北緯28.8296222度 東経50.8859611度座標: 北緯28度49分46.64秒 東経50度53分09.46秒 / 北緯28.8296222度 東経50.8859611度 | |
1号機
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出力 | 100万 kW |
着工日 | 1975年5月1日 |
営業運転開始日 | 2011年9月 |


ブーシェフル原子力発電所(ブーシェフルげんしりょくはつでんしょ、ペルシア語: نیروگاه اتمی بوشهر , 英語: Bushehr Nuclear Power Plant)は、イラン南西部のブーシェフル郊外、ペルシャ湾岸にある同国初の原子力発電所である。日本のマスコミ報道などでは、英語発音でブシェール原子力発電所と表記される。
沿革
1974年、ドイツ企業シーメンスの設計により建設が始まったが、1979年2月のイラン革命で中断した。1980年代のイラン・イラク戦争の際に空爆を受け大きく破壊された。1995年にロシアの国営原子力企業ロスアトムの援助で軽水炉建設が再開され完成した。当初1999年稼働開始予定だったが、再三延期[1][2]。2011年に稼働開始した[3]。
ロシアの協力を得て、2号機を2019年に着工。3号機を2024年第4四半期に着工することが予定されていた[4][5]。
脚注
- ^ ブシェール原発 朝日新聞掲載「キーワード」の解説
- ^ "Iran launches Bushehr nuclear power plant". RIA Novosti. 12 September 2011. Retrieved 14 September 2011.
- ^ “ブーシェフル原発、稼動開始以来、通算200億キロワットを発電”. parstoday (2017年2月1日). 2025年6月20日閲覧。
- ^ “AEOI、イランにおける原子力開発の現状と将来計画を発表”. 電気事業連合会 (2024年10月15日). 2025年6月23日閲覧。
- ^ “イランのブシェール発電所でロシア企業が2号機を本格着工”. 原子力産業新聞 (2019年11月12日). 2025年6月23日閲覧。
外部リンク
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