フランスの競走環境
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/25 17:40 UTC 版)
フランスのトロッターは毎年1万頭を超える規模で生産されているが、そのうち能力試験で合格し競走馬となれるのは約4000頭である。なお、能力試験は1年毎の更新制であり、毎年受験させる必要がある。競走馬がセリ市で付けられる平均価格は2万ユーロで推移し、富裕層よりは庶民層寄りの客層が見受けられる。 フランスの速歩競走における最大のトレーニングセンターは、パリ南東部にある町グロボワにあり、グロボワ城の敷地を利用している。敷地の広さは412ヘクタールあり、約60厩舎、約1500頭に及ぶ競走馬の管理が行われている。調教で使用される繋駕車は競走時のものと別の車であり、調教と競走で場面が変わる事に使い分けがなされる。ここで調教を施される馬は調教時のみならず、厩舎との往復時にも速歩で移動させ、動作を馬へ覚え込ませているという。 トレーニングセンターそばにあるグロボワ城は1580年に建築されたものであり、現在は速歩競走の博物館として公開されている。展示物には過去のアメリカ賞優勝馬の勝負服人形がある。なお、速歩競走の博物館はグロボワ城を含め世界に2つしか存在しない。 フランスで繋駕速歩競走が人気を博している理由として、不確定要素によるギャンブル性が強い事や、競走馬の活動期間が長いこと、比較的馬主になりやすいことが挙げられる。ヨーロッパではライセンス取得が容易であり、アマチュアドライバーによる繋駕速歩競走も活発に行われている。前述のアメリカ賞前日にアマチュアドライバーのチャンピオン競走も行われている。 フランスでは繋駕速歩競走に加え、騎手が速歩競走馬に騎乗して争う騎乗速歩競走も一部で行われている。
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