フライング (ビートルズの曲)とは? わかりやすく解説

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フライング (ビートルズの曲)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/25 14:23 UTC 版)

ビートルズ > 曲名リスト > フライング (ビートルズの曲)
フライング
ビートルズ楽曲
収録アルバム マジカル・ミステリー・ツアー
英語名 Flying
リリース
  • 1967年11月27日 (LP)
  • 1967年12月8日 (EP)
録音
ジャンル
時間 2分17秒
レーベル
作曲者
プロデュース ジョージ・マーティン
マジカル・ミステリー・ツアー 収録曲
フール・オン・ザ・ヒル
(A-2)
フライング
(A-3)
ブルー・ジェイ・ウェイ
(A-4)

フライング」(Flying)は、ビートルズの楽曲である。1967年に放送されたテレビ映画『マジカル・ミステリー・ツアー』の挿入歌で、同名のEP盤キャピトル編集盤にも収録された。ジョン・レノンポール・マッカートニージョージ・ハリスンリンゴ・スター(本名でクレジット)の4人のメンバー全員が共同でクレジットされた数少ない楽曲の1つ。テレビ映画では、不思議な別世界に旅立っていくシーンで使用された。

背景・曲の構成

1965年にビートルズは、バンド初のインストゥルメンタル12・バー・オリジナル」を作曲。同作は4人の名前がクレジットされた初の公式発表曲となった[1]。「フライング」は、「12・バー・オリジナル」と同様に12小節のブルース形式で書かれた楽曲である。

本作について、マッカートニーは「映画にインストゥルメンタルの曲が必要になって作った。ある晩にスタジオに集まって、みんなに「ちょっとしたテーマとバッキング・パターンは要るけど、基本はすごくシンプルな12小節のブルースを作ろう」という話をした。だから簡単な旋律を書いたんだ。これがないと本当にただの12小節のブルースのバッキングにしかならないからね」と語っている[2]

曲はギターのフレーズから始まり、メロトロンオルガンが加わった後、メンバー4人による12小節のスキャットが3回繰り返される[3]。その後、テープ・ループ英語版の音で締めくくられる[4]

レコーディング

「フライング」のレコーディングは、1967年9月8日にEMIレコーディング・スタジオで開始され、9月28日にオーバー・ダビングが施された[4]。制作当初のタイトルは、映画のサイケデリックな幕間の役割に由来する「Aerial Tour Instrumental[4]。9月8日にレノンがオルガン、マッカートニーがベースジョージ・ハリスントレモロをかけたギターリンゴ・スタードラムという編成で、1分33秒の即興演奏を6テイク録音[5]。残ったトラックに3種類のオルガンのパートをオーバー・ダビングし、ピンポン録音を行なって2つのトラックにまとめた[5]。その後、レノンはフルートにセッティングしたメロトロンの音、電子音、オルガンのメロディー、チャイムを録音したテープ・ループ英語版を作成[4]

元々の演奏時間は10分ほどあったが、EPおよびLPには2分弱に短く編集されて収録された[6]

評価

ニューヨーク・タイムズ』紙のリチャード・ゴールドスタイン英語版は、本作について「楽器の間奏曲としての『フライング』は、アルバムに収録された他の楽曲よりも控えめであるというだけで、興味を起こさせる」と評している[7]ロバート・クリストガウは、「ポール・モーリアのほんの上を行く曲で、悪くはないが、私が愛するボーイズではない」と評している[8]レックス・リード英語版は、『ステレオ・レビュー英語版』誌に掲載されたアルバムのレビューの中で「古いマリア・モンテス英語版の映画のサウンドトラックのように聴こえた」と評している[9]

クレジット

※出典[4](特記を除く)

カバー・バージョン

  • 四人囃子 - 1976年に発売されたアルバム『ゴールデン・ピクニックス』に収録。
  • レジデンツ - 1976年に発売されたシングル盤『The Beatles Play The Residents And The Residents Play The Beatles』のB面に収録[11]
  • ショッカビリー - 1984年に発売されたアルバム『Vietnam』に収録[12]
  • クアドラフォニクス - 1990年に発売されたアルバム『Blood and Snow』に収録[13]
  • マーク・ウッド英語版 - 2001年に発売されたアルバム『These Are a Few of My Favorite Things』に収録[14]

脚注

出典

参考文献

外部リンク


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