フライング東上号・東武本線急行への転用
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「東武デハ10系電車」の記事における「フライング東上号・東武本線急行への転用」の解説
特急用車両として使用されていたモハ5310形・クハ350形であるが、5700系登場に伴い、徐々に第一線から退くこととなる。 まず1952年(昭和26年)にモハ5313・5314およびクハ353・354の4両が東上線に転属し、青地に黄色帯へ塗装変更の上特急「フライング東上」号として使用された。なお、フライング東上号用車両としては1950年(昭和25年)にモハ5451・5454が室内を改装した上で投入されており、この4両はその代替車という位置付けであった。 残る車両についても1953年(昭和28年)までに有料急行用車両に格下げされ、特急運用から撤退した。ただし、モハ5312-クハ352のみは予備車として特急用車両当時のままの仕様で残存しており、1953年(昭和28年)に同編成を使用して8月から宇都宮線有料急行を新設、当時の伊勢崎線には急行料金設定が無かったため、これを新規制定した上で宇都宮線に遅れること2ヵ月の同年10月、伊勢崎線にも有料急行列車を新設した。 この伊勢崎線急行は好評を博し、1962年(昭和37年)に東上線に転属していた4両を再転属させ、さらに1966年(昭和41年)には一旦格下げされていたモハ5310-クハ350を再整備・格上げして順次増発され、特急用車両から格下げされて同列車に充当されていた5700系とともに主力として活躍を続けた。 この間、以下のような各種改造が順次施工されている。 室内灯の蛍光灯化 McTc固定編成化・貫通幌新設、モハの連結面側運転台・便所の撤去、反対側運転台の全室化・乗務員扉増設 外板の張替え、室内の鋼板張り化、客用窓のアルミサッシ化、日除けのサランカーテン化、床のリノリウム張り化 上記固定編成化によって、それまでまちまちであったモハとクハの組み合わせが末尾同番号同士の車両の組み合わせで固定され、以降の各種改造は編成単位で行われるようになった。
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