フライングブーム方式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 08:28 UTC 版)
給油機が、その尾部に設置されたブームを操作して、受油機の燃料口(リセプタクル)に接続し、給油を行う方式。ブームの操作は先端についた動翼によって空力的に行われる。もともと、新型のジェット爆撃機の燃料消費に対してプローブアンドドローグ方式では十分な給油量を確保できないと考えたアメリカ空軍の要請に応じてボーイング社が開発したという経緯もあって、他の方式と比べて、時間あたりの給油量は多い。また、受油機が給油機のブームが届く距離まで接近すれば、後は給油機側がブームを操作して燃料口に接続すればよいため、受油機側の操作が比較的平易であるという利点もある。一方、ブームの操作に熟練した人員が必要で、またヘリコプターに対する給油を行えないといった問題もある。 上記の開発経緯もあって、アメリカ空軍の固定翼機で標準的に採用されており、同軍と共通の機体を運用する各国軍でも導入されている。 KC-10と給油中のC-141 給油のため集合したF-15とF16 給油機から見た給油中のF-16 給油機内からブームを操作するオペレータ ブーム操作用のシミュレータ
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