フォックステリアとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 自然 > 生物 > 哺乳類 > 犬の品種 > フォックステリアの意味・解説 

フォックス‐テリア【fox terrier】

読み方:ふぉっくすてりあ

家畜一品種。英国原産小形テリアで、狐狩りなどに用いた

フォックス‐テリアの画像
撮影広瀬雅敏

フォックス・テリア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/11 09:35 UTC 版)

ワイアー・フォックス・テリア
スムース・フォックス・テリア

フォックス・テリアとは、キツネ狩りに特化したイングランド原産のテリア犬種である。品種改良が進められる中で、19世紀後半には、スムース・フォックス・テリアワイアー・フォックス・テリアの2種に分けられた。また、この2種をもとに作られた犬種や、容姿の似た犬種が多数ある。これらの犬種の多くは、小型でスクウェアな体格で、マズルと脚がやや長く、硬めの被毛を持ち、垂れ耳又はボタン耳(立っているが先が垂れていて耳孔をふさいでいる耳形)に垂れ尾(断尾する種類もある)といった容姿がよく似ているが、専門家にはすぐに見分けがつくという[1]。また、いずれの種もを掘る事が大好きで活発である。

フォックス・テリア

スムース・フォックス・テリア(英:Smooth Fox Terrier )
イングランド原産。この犬種群の由来となった犬種である。現地などでは現在もワーキング・テリアとしてキツネ狩りに用いられている。原産地外の国ではペットとしても地味ながら根強い人気があるが、日本ではワイア・フォックス・テリアやジャック・ラッセル・テリアの人気の陰に隠れてあまり年間登録頭数が多くなく、未登録の年度も少なくない。
ワイアーヘアード・フォックス・テリア(英:Wire Fox Terrier)
イングランド原産。1870年代にスムース・フォックス・テリアと別犬種とされるようになり、両種間の交配が禁じられるようになった。現在では世界的にスムースよりも人気が高い[2]

フォックス・テリアから作出された犬種

トイ・フォックス・テリア
ジャック・ラッセル・テリア(ラッセル・テリア)(英:Jack Russell Terrier)
イングランド原産。現在の日本ではフォックス・テリアの近縁種の中で最も知名度が高く、人気のある犬種である。もとはキツネ狩りに使われていて、外見よりも能力を重視して作出されたため現在でもコートにバリエーションがあり、スムース、ラフ、ワイアの3種類のタイプがある。
パーソン・ラッセル・テリア (英:Parson Russell Terrier)
イングランド原産。ジャック・ラッセル・テリアから派生した犬種で、厳格なスタンダードによって容姿を定めた犬種として作られた。キツネ狩りに使われる他、ペットとしても飼育されていて、日本にも年に数頭登録されている。
ラット・テリア(英:American Rat Terrier)
アメリカ合衆国原産。スムース・フォックス・テリアマンチェスター・テリアなどを掛けあわせて作られた。もとはネズミ狩りの犬種だが、ペットとしても人気がある。
テディ・ルーズベルト・テリア(英:Teddy Roosevelt Terrier)
アメリカ合衆国原産。名前はラット・テリアの熱烈な愛好家であったセオドア・ルーズベルトアメリカ合衆国大統領にちなみ、ラット・テリアのより脚の短い種である。
アメリカン・ヘアレス・テリア(英:American Hairless Terrier)
アメリカ合衆国原産。ラット・テリアの突然変異の無毛個体を基に作出された愛玩用犬種である。ヘアレス犬種のルーツを紐解く重要な手がかりにもなった。
トイ・フォックス・テリア(英:Toy Fox Terrier)
アメリカ合衆国原産。ペット兼ネズミ狩りのための犬種を作り出すため、スムース・フォックス・テリアにチワワミニチュア・ピンシャーなどをかけ合わせて作出された。小柄で華奢だがフォックス・テリアの特徴を残している。又、耳と瞳が大きい。
チリアン・テリア(英:Chilean Terrier )
チリ原産。チリに持ち込まれたフォックス・テリアと土着の犬の交配によって生まれたネズミやキツネを狩るための犬種。
ブラジリアン・テリア(英:Brazilian Terrier)
ブラジル原産。ジャック・ラッセル・テリアがブラジルに渡り、他犬種と混血し固定したものである。非常に頭がよく、いたずらも大好きである。しつけや狩猟の方法もよく飲み込むため、原産国では人気の犬種である。

姿の似る犬種

アンダルシアン・マウス・ハンティング・テリア(英:Andalusian Mouse-Hunting Terrier)
スペインアンダルシア地方原産。小型で本来はネズミ狩り用の犬種だが、キツネ狩りも行える。ジャック・ラッセル・テリアによく似る。
シーリデール・テリア(英:Sealydale Terrier)
南アフリカ原産の古い犬種シーリハム・テリアエアデール・テリアを交配させたものをもとに作出され、ネズミ狩りや害獣駆除に用いられていた。ジャック・ラッセル・テリアによく似る。1940年代に作出されたが、1960年代以降の記録が確認されていないため絶滅した可能性が高い。
テンターフィールド・テリア(英:Tenterfield Terrier)
オーストラリア原産。ミニ・フォクシーとも呼ばれ、さまざまなテリアの血を引くと考えられている[1]

関連が示唆される種

シュロプシャー・テリア(英:Shropshire Terrier)
イングランド原産の絶滅した種。19世紀中頃にフォックス・テリアにオールド・イングリッシュ・ブルドッグなどを交配して作られたと言われる。攻撃的な性格でキツネを追い出さずに殺してしまうためすぐに人気を失った[3]

脚注

  1. ^ a b デズモンド・モリス著、福山英也監修『デズモンド・モリスの犬種事典』誠文堂新光社、2007年、181ページ
  2. ^ デズモンド・モリス著、福山英也監修『デズモンド・モリスの犬種事典』誠文堂新光社、2007年、156ページ
  3. ^ デズモンド・モリス著、福山英也監修『デズモンド・モリスの犬種事典』誠文堂新光社、2007年、155ページ

参考文献

  • 中島眞理 監督・写真 『犬のカタログ2004』学研
  • 佐草一優監修 『日本と世界の愛犬図鑑2007』辰巳出版、2006年
  • デズモンド・モリス著書、福山英也、大木卓訳 『デズモンド・モリスの犬種事典』誠文堂新光社、2007年
  • 藤原尚太郎編・著 『日本と世界の愛犬図鑑2009』辰巳出版、2008年

フォックス・テリア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/04 01:51 UTC 版)

「フォックス・テリア」の記事における「フォックス・テリア」の解説

スムース・フォックス・テリア(英:Smooth Fox Terrierイングランド原産。この犬種群の由来となった犬種である。現地などでは現在もワーキング・テリアとしてキツネ狩り用いられている。原産地外の国ではペットとして地味ながら根強い人気があるが、日本ではワイア・フォックス・テリアジャック・ラッセル・テリア人気陰に隠れてあまり年間登録頭数多くなく、未登録の年度も少なくないワイアーヘアード・フォックス・テリア(英:Wire Fox Terrierイングランド原産1870年代スムース・フォックス・テリアと別犬種とされるようになり、両種間の交配禁じられるようになった。現在では世界的にスムースよりも人気が高い。

※この「フォックス・テリア」の解説は、「フォックス・テリア」の解説の一部です。
「フォックス・テリア」を含む「フォックス・テリア」の記事については、「フォックス・テリア」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「フォックステリア」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「フォックステリア」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



フォックステリアと同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「フォックステリア」の関連用語

フォックステリアのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



フォックステリアのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのフォックス・テリア (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのフォックス・テリア (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS