フェアトレード
日本は世界でも有数のチョコレート消費国。業界団体の日本チョコレート・ココア協会によると、最近は高級輸入品の人気が定着したそうです。2月14日のバレンタインデーが近づくと東京・銀座の専門店には一粒1000円もする高級輸入チョコを求めて行列ができます。
ところでチョコの原材料であるカカオ豆の産地でどんなことが行われているか、ご存じですか。カカオ豆最大輸出国のコートジボワール。カカオ農園には“奴隷”として働く子どもが15000人いるというユニセフの報告もあります。チョコレートを一度も口にしたことがない子どもたちが、先進国の欲求を満たすため、タダ同然で働かされているのです。
こうした生産者の支援を目的に、買い取り価格を保証するのがフェアトレード(公正貿易)です。買い取り価格を保証するということは、最終商品の価格に一定部分が上乗せされることになります。このため大手菓子メーカーのチョコレートに比べると、多少値段は高めになりますが、生産者は公正貿易を通じて得た収入で、教育や医療を受けられるようになります。
この仕組みを使って生産したチョコレートを輸入販売するフェアトレードカンパニー株式会社(東京都世田谷区)の胤森なお子さんは、「最近は考え方に共感して購入される方が増えています」と話す。徐々にですが、消費者の意識も変化しているようです。フェアトレードの仕組みを使って生産・輸入販売されている商品には、チョコレートのほかに、コーヒー、生活雑貨、装飾品、衣料、フルーツなどがあります。現在、取引に関わる開発途上国は58カ国以上にのぼり、600万人を超える生産者とその家族が恩恵を受けています。
(掲載日:2007/06/11)
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