ファスレーン海軍基地
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 08:07 UTC 版)
「クライド海軍基地」の記事における「ファスレーン海軍基地」の解説
ファスレーン海軍基地は、クライド海軍基地の主要な構成要素である。ファスレーンにある海軍の陸上施設は英国軍艦ネプチューン(HMS Neptune)と呼ばれ、この基地に配属されている航洋艦船乗員ではない海軍隊員は、艦船造修部門を構成している。ゲール入江とロング入江はどちらもファース・オブ・クライドから北方に伸びる入江である。この基地は、ヴァンガード級弾道ミサイル原子力潜水艦および攻撃型原子力潜水艦の母港であり、イギリス海兵隊艦隊防護グループの支援を受けている。この基地には以下のようにいくつもの部隊が間借りをしている。 FOSNNI(Flag Officer Scotland, Northern England and Northern Ireland、Flag Officer Reserves〈FORes〉を兼務) 北部ダイヴィング・グループ(Northern Diving Group) 国防省警察(英語版)スコットランド本部 基地には3000人の軍人と軍人家族800人、そしてバブコック社の要員が大多数を占める文民勤務者4000人がおり、アーガイル・アンド・ビュートおよび西ダンバートシャーの経済の主要な部分を形成している。ファスレーンは最初に建設され、第2次大戦中には基地として使用されていた。1960年代、イギリス政府は、特別に建造された潜水艦からイギリス製核弾頭を発射するポラリス・システムを購入するべく、アメリカとポラリス売却協定の交渉をはじめた。最終的に4隻のレゾリューション級原子力潜水艦が建造され、これらの潜水艦はファスレーンを恒久的な基地とした。冷戦の高潮期にファスレーンはこれら潜水艦の基地として選定されたが、それはファスレーンの地理的位置のゆえであった。ファスレーンは、相対的に僻地にあるが容易に航行可能なゲール入江とスコットランド西岸によって聖域を形成しているからである。この位置のゆえに、ノース海峡を経由して北大西洋へ、あるいはGIUKギャップ経由でノルウェー海の潜水艦哨戒海域への迅速かつ秘匿されたアクセスが可能になっている。この場所はまた、1961年から1992年まで活動した、ホーリー・ロッホのアメリカの弾道ミサイル原子力潜水艦基地としても選ばれた。1隻の潜水艦はいつでも常に哨戒中であり、政治的に不安定な時期には時として、2隻が海に展開していた。 1971年、攻撃型原子力潜水艦とディーゼル動力型哨戒潜水艦からなる第3潜水艦戦隊「ザ・ファイターズ」と、4隻のポラリス潜水艦からなる第10潜水艦戦隊「ザ・ボマーズ」の母港であった。この基地はまた、潜水艦隊に加わる前の全ての潜水艦に対する訓練を実施しており、「叩き上げ(work up)」として知られている。
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